【音楽ガチ分析】フランツ・リスト『マゼッパ』~ 好き嫌いが分かれる理由とは? リストの良い点&悪い点
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- Опубликовано: 6 окт 2024
- 作曲家のトイドラが、フランツ・リスト(Franz Liszt)の超絶技巧練習曲(Études d'exécution transcendante)より「マゼッパ(Mazeppa)」を分析します。
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1:34 分析はじめ
☆楽譜の動画→ • 【クラシック分析楽譜】フランツ・リスト『マゼ...
〈フランツ・リスト(Franz Liszt)〉
ハンガリー出身の19世紀の作曲家。
ピアノのヴィルトゥオーゾであり、超絶技巧のピアノ作品は現代に至るまで弾き継がれている。
当時はアイドル的存在であり、女性ファンからの人気も高かった。
〈総評〉
【楽式】
・変奏を含む大まかな3部形式。エンディング付き。
→カデンツァ風の即興部が随所に挿入され、異常な世界観。
→詩を題材とした曲なので、詩の描写に合わせて曲が展開。
【リズム】
・装飾音が多く細かい音符も多いので、伴奏のリズムは飽和。
→メロディはゆったりとした息の長いリズム。
【メロディ・和声】
・とにかくオクターヴを重ねまくる。両手4オクターヴ重ねを多用。
・激しいアルペジオなど、跳躍の動きが多い。
・半音の装飾的な動きが大変多い。
・dim和音を偏愛する。
→ハンガリー民謡風を意識した響きか。
→クラシック理論にはない用法でも用いられる。
i.e.) 完全5度下にD進行する・半音下に解決する・効果音的に強打される(前奏部)
・古典的な規則は打破され、厳しい偶成和音・3度進行・3度転調・遠隔調への無秩序な転調などが見られる。
→ただし、ベースとなる和声進行は意外と単純で古典的。だからこそキャッチーさがある。
【表現】
・演奏効果を優先し、音響が犠牲になっている。
→和音を重ねすぎてヴォイシングが崩壊。
→声部の平行・連続8度・限定進行無視などは平気で出現。
→曲中に対位法的な旨味がほぼない。
☆現代的な感性ともいえる。ハードロック・メタルや、「真っ黒ナイトオブナイツ」のような音楽性に類似。
・詩の描写を曲で行っており、疾走する馬のニュアンスがちりばめられている。
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作曲家のトイドラ → tomita-haruki....
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#フランツ・リスト
#liszt
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#音楽理論
この曲去年の夏にガチハマりしてからモチベめっちゃ上がって弾けるようになりました
12月にあったコンサートでは納得のいく演奏できなくてすごいショックだったんですけど2週間後にまたコンサートあるのでそこでリベンジしたいと思ってます
はじめてマゼッパ聴いた時は自分も汚いと思いましたが、今では現代音楽も聴くようになり、久しぶりに聴いてみるとリストの先見性に驚愕します。リストにはすでに現代音楽の芽生えのようなものがあったと思います。初の無調音楽を書いたのもリストですしね…
リストの作曲家としての評価云々は、リストのアカデミックな作品を知らない人が言っているように見えます。特にピアノ曲に明るい批評家で作曲家としてのリストを批判している人は少なく、ロマン派を代表する大作曲家だと評している人も多いと思います。ベルリオーズと共に標題音楽を開拓し、交響詩というジャンルを築き上げ、印象主義の先駆けでもある。バッハを尊敬していて対位法的な曲もありますよ!確かに技巧をただ見せつける曲も若い時の作品には多いのは確かですが…。
>リストにはすでに現代音楽の芽生えのようなものがあった
これはまさに自分も考えていることです。
表面的な華々しさ以上に、音楽史に与えた影響が大きい作曲家ですよね。
かっこよくて大ハマりしましたこの曲
非常に面白い視点で分析をされていたので、この曲の持つ魅力を再認識出来ました。
このマゼッパを含む超絶技巧練習曲集は、2回の改訂(マゼッパのみ中間稿を含む3回)を経て現在の形になりました。
最初に書かれた「12の練習曲S.136(1826年)」は、リストの師であるカール・チェルニーの影響を色濃く残した古典的な曲として書かれました。
これらの曲たちが変貌したのが「24の大練習曲S.137(1837年)」で、この時に、重厚な和音や激しい跳躍などのいわゆる現在リストの特色と言われている部分が盛り込まれました。
この時のリストに何があったかというと、パガニーニの演奏を聴いて影響されたとよく言われていますが、加えて、この時期にはオペラ・パラフレーズ等のピアノ編曲を数多く書いています。これらのピアノ編曲は、オーケストラの迫力をピアノで表現することを念頭に書かれているため、重厚な和音、激しい跳躍やアルペッジョ等の超絶技巧がふんだんに使用されました。この様にして、フランツ・リストらしさが作られて行ったわけです。
ちなみに、リストが作曲に専念するようになってから、24の大練習曲をなんとか曲としてまとめようと努力した結果が現在の超絶技巧練習曲です。
24の大練習曲と超絶技巧練習曲とを比較するとリストなりの苦悩が見えてくると思います。
とても詳細な情報をいただき勉強になります。
>オーケストラの迫力をピアノで表現する
この観点はとても興味深いですね。
彼の音響にそんな一面があったとは……。
クラシックよく分からない勢としては、かっこよけりゃなんでもいい、という感じ。この曲めっちゃかっこいいです。
この曲聴くたびに、冒頭部分、元祖緊急地震速報って思うんですよね。
分かりますww
緊急地震速報の音程、昔は人の心を不安にさせる悪魔の音程、音階と言われ使うのを禁じていましたが、リストがダンテを読んでなどで意識的に使ったそうです。
マゼッパ大好き
2つ目の動画視聴になりますが、こちらも解りやすく、有り難い動画です。
自分で楽譜にコード付けするのも時間がかかりますし、とても参考になります。
勿論、自分でした方が良いことは分かっておりますが、曲のコード以外の様々な事も聞けますので
全ての動画もこれから視聴致します。
とても嬉しいコメントありがとうございます。
ぜひガチ分析チャンネルで勉強してください!
第2稿のマゼッパの和音はもっと音が多く分厚くなってますが、現在よく弾かれてるこのマゼッパはこれでもだいぶ音が減らされ第2稿と比べるとスッキリしてますね。
第二稿はもっと分厚いんですね!wwww
驚きです。
これを演奏してるリストはさぞかし神がかっていてカッコよかったんだろうなあ、と想像します。
@@toydora_music ruclips.net/video/KS7QnDtn6us/видео.html
聞いてみましたが、だいぶ音が違いますね。
稿によってここまで曲が違うとは……。
勉強になりました。
個人的には世界一の変奏曲、と思う。加えて濁った重音は大変魅力的だと思う。とにかくリストの重音のセンスはずぬけている。マゼッパ以外にもロ短調ソナタの濁った重音は本当鳥肌もの。あとリストがやたら和音を重ねるのはオケや歌曲を意識ないし対抗しているからと思う。
オケや歌曲への対抗心というのは面白い視点ですね。
こんなことを言ったら一部の人に怒られるかもしれませんが、個人的にリストの重音にはヘヴィメタルやなんかと似たエクスタシーを感じます。
音の塊と化したノイジーな低音が妙に心地いいです。
リストが今生きてたら神のような音楽プロデューサーになってただろうな。。。 ピアノ単体で出せる音の複雑さの限界に挑戦してるのがわかる。
リストの作曲手法をまるで弦楽器のコード進行のように深くここまで分析したのは驚きで感心して見てました。恐らく多くのこの曲を弾くピアニストも、ただ楽譜に書かれた音を忠実に弾いているだけで、響きや構成の違和感には意識はしていないだろうと思います。後の現代音楽のような不協和音の連続とまではいかない、あくまでロマン派の範疇ですがショパンのような純粋透明感に比べたら、混濁不協和が多いのがリスト。ただ演奏効果は抜群で圧倒的な高音域とオクターブの使用多数はさすがだなと。
動画楽しんでいただけたようでうれしいです!
リストの音楽性はロマン派の中でも異質ですね。
本当に演奏効果がとにかく高くて見事だと思います。
リストのこのマゼッパ含めて色々弾いてきたけど改めて思ったのはホロヴィッツとかの無茶苦茶で複雑な形じゃなくてよく見ると割とシンプルな音型使ってるけどそれをうまい具合に組み合わせて絶大な演奏効果生み出すように編曲してるのがリストの本当に天才的なとこだと思う。マゼッパとかカンパネラと本人以外弾けなくて何回か改訂したみたいだけど現代に生きていたらどれほど伝説の音楽家なってただろうかって弾くたびにゾッとしてるwww
《マゼッパ》は自分もスコアメーカーで打ち込みしたことがありました。主題中の「変な和音」は自分も把握に戸惑う所でした。
《伝説》の第2曲(パオロの方)も打ち込みしましたが、その2つの最終和音、左手の密集和音が自分にはどうしても汚く不協和にさえ聞こえて(実際ピアノで弾いても同様)、楽譜通りに打ち込みはしたものの、左手の第3音は音が出ないように設定しました。
曲の途中経過でならまだしも、この崇高な曲を締める最後の和音がそんな粗暴な響きでは締まらないと思えまして(苦笑)。
他方、《ダンテを読んで》の最終和音は逆に第3音を欠いた5度の音で書かれていますが
それに至る小節群の、左手の轟々たるトレモロで散々Ⅰの密集和音を鳴らしてその響きがペダルで残っているとはいえ、最後の和音なのだから決定的な主和音(左手ではなく右手の下に第3音を入れて)を鳴らして締めたらどうかと思ったりします。弾いてる者としてはなんか気持ち悪くて「これでいいのか?」という感じでw
わかりますww
リストの曲は即興性がとても強いので、楽譜通りに弾くことはそんなに重要ではないのかも知れません。
生演奏における雰囲気的な恍惚を音楽性と同等に重視しているとも考えられます。
むろん恍惚に傾倒すると音楽性は崩壊するので、現代にリストを再演するときには考える必要がある部分になると思っています。
半年前にこの動画見つけてからモチベ上がりまくって練習してこの前コンサートで弾きました!
動画上げてみたので良ければ聞いて下さい🙏
作品の個性と魅力を深く知ることができ、とても興味深く面白いです。ありがとうございます!!
200年近く前に作曲されたとは驚き。当時の初演はさぞ凄かったでしょうね(確かに、大ファンは失神しそう)。
現代でも、カデンツァ部分を過去の再現ではなく、作曲家とコラボしてオリジナルのカデンツァ
で弾く方が現れると、コンサートのドキドキ・ワクワクが増えそうに思います。
>カデンツァ部分を過去の再現ではなく、作曲家とコラボしてオリジナルのカデンツァ
で弾く方が現れると、コンサートのドキドキ・ワクワクが増えそう
とても面白い発想ですね!
リストの曲は非常に即興性が強く感じるので、そのくらいやってもリストは全然怒らない気がします。
マゼッパはリストの曲のなかでもかなりリストらしさが出てて私は好き
かっこよくてやり始めたけど、全然上達しなくて挫折し始めてますw
消費カロリー凄そう😅
弾き終わった後、汗だらだらですねw
丁度音大の試験曲で使うので大変参考になります
この曲大好きです!ですがクラシック的に演奏効果を重視して様々な和音の響きを無視しているとは知りませんでした…
コメントありがとうございます!
この非常に極端な音使いはリストの持ち味ですね。
分析したいと思わせるものを作るリスト、凄い!
超絶技巧練習曲の世界観は好きだけど、ピアノの使い方が音響的にちょっと苦手。。管弦楽に編曲してくれたら聴きたいかも😂
実は本人による管弦楽版もあります。
m.ruclips.net/video/f4-Q9uAJb78/видео.html
マゼッパっていつリストが作曲したんですかね?
調べたところ、非常に若い頃のスケッチをもとに改作を重ねた作品のようですね。
リストのビックリ音楽より、ピアノ専攻者ですらできない、この曲をスラスラ弾きながら解説するという作曲家の方が凄いと思います。😅
多分プログラムを走らせているのであって、実際に指で弾かれてはいないのではないでしょうか。。
弾いてるってどこから汲み取ったんだ?
@@ああ-m1z7kマイクからピアノの叩いてる音聞こえるぞ
@@感嘆符-f2c例えばどこ?まさかマウスのクリック音がピアノ弾いてる音だと思ってる?
@@感嘆符-f2cちなみに演奏中にカーソルが移動してるけどそれはどう説明する?