釈迦に説法かとは思いますが…… 熱伝導グリスを使用する目的は「放熱器と熱源の密着度を向上する」ことにあり、それ自体の熱伝導率は(空気よりは高いものの)どれだけ高性能なものであっても放熱器の材質には到底及びません。つまり、放熱器と熱源(この動画で言えば CPU のヒートスプレッダ)の隙間を埋めるに足る最少量であるのが望ましく、「熱伝導率が高いものを可能な限り薄く塗る」ことが求められます。その際、柔軟性(というよりは流動性)が高い方が、薄く塗りやすく、かつテンショナーで押し付けた際に(隙間を埋めたり、余分なグリスが接触面の外に押し出されたりすることで)密着度が上がりやすくなる、ということだと理解しています。 では、いざ装着した後に硬化することに関してですが、テンショナーの効果などによって放熱器ががっちりと固定されており、CPU のヒートスプレッダとの位置関係が全く変動しないのであれば、何ら問題ないと思います。しかし、実際にはメンテナンスなどで姿勢を変えることがあるでしょうし、また基板上の部品(特に電源系のように大電流が流れるもの)は電流によって振動することがあるので、そういった原因で CPU と放熱器の位置関係がずれたりすると、剥離面やグリスの割れ目に空気が入ることで熱伝導率が低下したり、またグリスの流動性が失われていることによりそれが回復されない、といったことは起こりうるでしょう。ただ、グリスの硬化の仕方によってはそれ自体が CPU と放熱器を接着する効果を持つ場合もあるので、「硬化するからダメ」「柔軟性が保たれている方が良い」とは一概に言えないと思います。 まあ、経年劣化を起こさない物質はまずないので、気になる場合は定期的に(そうでなくても冷却性能が低下したと感じた場合は)ばらしてグリスを塗りなおすのがいいんでしょうね。その際にそれまでついていたグリスをきれいに取り除くべきなのは当然ですが……。
色々と調査して感じたのはこのCPUグリスの熱伝導率の数値ってLANケーブルのカテゴリに似てるなぁって思いました。
ポイントとしての類似点は「どれも一定の品質がある」「消費者の確認が困難」「消費者はより高い数値のものを買いたくなる」という点で。もちろん深堀りすれば見えてく来るんでしょうけど、多くの消費者はより表向きの数値が高い方が心理的に買いたくなると思います。それは当然。私自身ももちろんそう。
ある企業が限界突破の数値を出したら、他の企業も有利な検証方法や時には偽装や粉飾で負けじとそれに追従する。結果本来の数値と品質が乖離。重要な指標となる数値の信ぴょう性が揺らぐ。参考にならなくなる。
取材の中でそうした状況をARCTIC社は「ゲーム」と表現していました。
他のジャンルでも重要な指標が崩壊するような、こうした事態が起きないことを願うばかりです。
数年前から言われている事なので、詳しい方はもうわかっているんだと思います。
CPUグリスというジャンルの熱伝導率についてはもう崩壊しているんだろうなって感じました。
あ~あとグリスが固まっても熱伝達は劣化しないのか?それとも粘りがある方が良いのか?
についてはARCTICに再度質問してショート動画でも作りたいと思いますのでしばしお待ちを!
おっしゃる通りと思います。ただのマーケティング用語になってるのでしょう。LANケーブルではCAT7は罠だと思っています。ソケット側でアースしてないなら、ピカピカの金属端子は只のノイズ発生源です。
例えばハードオフなんかで中古の焼肉プレートを買ってサーマルカメラを使ってどこから熱が出てくるか特定して一回消す。
熱が出るところに色んなメーカーのグリスを塗ってサーマルカメラで熱発生開始からグリスがどれだけ熱くなるのか調べる方法もあるだろうけれど。
できそうですかね
>取材の中でそうした状況をARCTIC社は「ゲーム」と表現していました。
動画見てもこの会社の考えがいまいちでした。しかし上記の説明だけでよくわかりました。ルールが定かでない「ゲーム」には乗らない・・・と。しかし、老舗で有名なメーカーがいくらそう言ってもPCERさんのようにそれを全面的に支持するような気には私はならないですね。かといって否定もしませんが。
すでに一定の利益が上がっている製品に対し、新たに多くを投資して「ゲーム」に参戦するうまみがないのかもしれないです。こういうのは、結局、実験結果を公表し、それを客観的に見て、信ぴょう性があることが全てだと思います。しかし、それはしないのですから何とも言えないです。
LANケーブルのお話は、言い得て妙ですね。
グリスに粘りがなくなっても大丈夫かに関しては、私は粘り気はむしろないほうがいいとさえ思います。粘るのは容易に密着、脱着させるためで、密着している限り、粘る成分より金属などより熱伝導がいい成分の割合が多い状態で固着しているほうが有利だと思います。つまり、完全な平滑面どうして接触しているとか、溶接されているような状態のほうが本来良いと考えますが、前者は製品個体差や素材による熱膨張の差などから隙間ができますし、後者では脱着が不可能です。脱着する際に破損しないのであれば、むしろ渇いて固着してた方がいいようにさえ思いますが、とはいえ、亀裂が入ったり浮いてしまっていてはいけないわけで、どのくらいの粘度や粘度保持時間が必要かは、使用環境や交換頻度にもよるのかなと思います。
ASTM D5470準拠の計測では2~4W/mk前後に収まる場合が多く、高性能な製品でも5~6前後です。業界として後に引けなくなっている面もあり、工場やメーカーが独自に設けた補正値を使った「カタログスペック」が標準になっているのが現状でした。熱抵抗や取付時の面圧、伸び具合などほかにも重要なファクターがあるため、弊社サイドとしても今後は補正値なしで発売出来るように新製品は開発中です。MX4以上はあまり変わらないと言われているのは過去に自分も発言していますが事実です。液体金属が20~30W/mkで、それに変えて数度しか下がらないのが、グリスを変えただけで10℃以上下がる訳がないんです。劣化している人は体感できますが、、、
@@Youty-three ちな、SMZ-01Rは実測値が4.20W/mkです。割と良い方ですが、PCMだと5-6もあります。MX4はうちの依頼してる環境だと3.9前後でした。
熱冷却ガチ勢の清水さんじゃん
ガチ勢中のガチ勢の本音、ありがたいです。
シミラボグリスしか使用したことなかったので、代表自らの見解を聞けて良かったです
情報ありがとうございます。ASTM D5470の試験方法をググってみたところ、「サンプルの厚さは0.05~6.0mm」「温度設定範囲は加熱ブロックがRT~200℃、試験片がRT~120.0℃」「加重設定範囲は0N~1000N(約100kgf)」と言った測定条件(一部)があり、「実際にCPUにグリスを塗ってクーラーを装着しPCを起動させて加熱する環境」とはかけ離れた条件で熱伝導率を測定する自由度があることが分かりました
多分だけど固化したこと自体ではあまり冷却効率は変化せず、振動で割れたり空気が入ることで急激に悪化するのではないかと思ってます
カリカリに固まってるのを剥がして塗り直してもほとんど温度変わらない事が何度もありました
私も動かして落ちやすくなったので、調べたらグリスが固まってた場合があります。動かした際の衝撃で固まったグリスに亀裂が入って不安定化した模様です。
私もこれに同意する。密着性をよくする事で、グリスは薄いほど良いと思う。
個体かどうかは。金属はそもそもカピカピ状態。密着性が重要。
PCメーカーでサーバ向け保守消耗部材調達をしていたので、熱伝導シリコングリス/サーマルペーストやパッドを取り扱っていました。
熱伝導シリコングリスは油成分などが蒸発し固化した状態で本来の性能を発揮する製品もあるため、カピカピだからといって必ずしも性能劣化するとはいえません。
問題は固化することでは無くて塗布が不均一だったり厚すぎて固化したグリスに亀裂(クラック)が入ってしまいCPUやICチップの間に隙間ができてしまう事で、熱伝導を劣化させる要因となってしまうこと。
これがカピカピだとグリスが役に立ってないと誤解を生んでいるんじゃないかと思います。(勝手な想像です)
ちなみに、サーバやストレージ製品は故障でも起きない限り分解や清掃は行いません。
ですがグリスを塗り直さなくてもパフォーマンスが低下することはありません。
(逆に工場でグリスの塗布が不完全で顧客納入して半年後あたりに不具合となるケースがあります)
各メーカーで熱伝導率や測定が違ったり、考え方も違いがあります。
個人的には、多分野の製品を作ってらっしゃる信越シリコーンさんあたりに取材されたほうが良い回答を得られるかもしれません。
状況による変化が激しいってことなんですね。
塗布が均一で良い状態の場合は「固化しても性能は落ちない」と言えるけど、塗布が正しくないと「固化すると性能が落ちる」となる。
書かれている固化した状態で本来の性能を発揮するものに関しては「(正しく塗布していれば)固化すると性能が上がる」となるわけで。
JIS規格などで色々な製品の試験環境が標準化されていますが、動画で扱われているようなCPUグリスはされていないってことですね。
異常な値のグリスを買わずに済むので参考になりました。
これが動画内で言われてる「ユーザーレベルで出せる値では無い」って意味なんでしょうね。厳密に管理し、職人が作るものと、一般人がネットや本で学びながら恐る恐る塗るグリスでは、求められる性能が違うということなんでしょうね。
むかし愛用してたAS-05も最高の性能を発揮するのは塗布後200時間必要みたいな説明があったので乾いてからが本番だったのかしら
熱伝導率はあてにならんって会社が集まって新たな指標を作ってほしい。
何グラム(またはcm³)をどのくらいの面積にどう乗っけて何Paで押し付けて両面を何度にするか位を決めれば何とかなりますかね?ほかにもあるかな…
Noctuaの文章見る感じ、圧着する金属(加工やメッキ)とグリスの相性によっても変わってきそうですね...
完全に規格化したテストだと、どっかのCPUベンチマークみたいにそれだけに特化したグリスが作られそうです。
cpuのヒートスプレッダはほとんどおんなじだろうから有名な表面加工を10個とかもっと作ってあげるしか無いかもしれませんね
25年ほど自作してますが当時の頃から「CPUグリスはどれ使っても一緒」が主流でしたね
グリスの材質で変動はあれどシリコンならシリコンで何を使っても一緒、というのがアングラで出回っていた情報です
熱伝導グリスという名ではあっても,実際ヒートシンクとCPUの間に空気が入るのを防ぐのが目的な訳です。
空気は熱を伝えないから何かで空間を埋めようというのがそもそもの発想ですからね。
CPU側が反りも無く完全平面でヒートシンク側も完全平面なら空気が入る隙間が無くなる訳で,グリスなんて
熱的絶縁体になってしまいます。
だから古のOC猛者はCPUを研いだりした訳です。
ただ最近は1700の反り問題でも分かるように,隙間が大きくなる傾向にあるのではないでしょうか。
隙間が大きくなればそれを塞ぐグリスの厚みも大きくなる訳で、昔以上に熱伝導率が大きな意味を持つかも知れません。
@@釣りパパ-h4g スティックのり冷却なんて試みも存在するくらいですからね……
グリスはグリスでも潤滑用のグリスでも冷える(熱入ると流れ出ちゃうけど)
歯磨き粉で代用とか
色々あったのを思い出すwww
空気さえ無ければ何でも良いんですよ。
極端な話、保護管付きの温度センサーなら凍結さえしなければ水でも伝導してくれます。
CPUには使えませんけどね。
ナイス取材!お疲れさまでした!
そして有益な情報の共有ありがとうございます!
ユーザー側も車の燃費のカタログスペック(もしかしたらそれ以上に変動が大きいものかも)
みたいな感覚なものとして数値だけに踊らされず
塗り方や設置圧を適正にすることが大事ですね
例えば厚み3μmの20W/mKより、厚み1μmの10W/mKのほうが熱抵抗は小さいように、
実際の熱性能には熱伝導率だけが影響するわけじゃないんですよね
これに組み付け時の環境や経年変化なども考えると、
熱伝導率だけ見て熱性能を判断するのは不可能だと言えます
熱伝導率は商品開発時の判断基準の一つにはなっても、一般消費者の判断基準としてはあまりに心もとないですね
私は嘘を載せている企業は無いと思いたいですが、
厳密な熱伝導率測定はそれなりに難しいので、上手く測定できないまま公表していることは多々あると思います
貴兄の意見と全く同じことを、思っておりました。
私は住宅の建築設計を生業としており、断熱性能に関しては
厚みが倍なら性能も倍、が当たり前だと知っています。
裏返せば、熱伝導率は、厚みが倍になれば半分になります。
当り前のことだけど、それを知らずに、熱伝導率だけで評価
する人が、多くいらっしゃるのですよね。
それよりも、グリスを限りなく薄く塗り、気泡を挟まずに
CPUクーラーを設置する技能のほうが、はるかに重要なのに。
「率」は物性なんで、厚みが変わっても熱伝導率は変わりませんよ。
熱伝導率というのは物質の厚さが1mで両面の温度差が1℃のとき、1㎡あたりにどれくらいの熱量(W)が伝わるかと言う話です。
グリスの厚みは1mも無いですけど、厚みが半分になれば伝え有る熱量は2倍に、逆に厚みが2倍になれば
伝え得る熱量は1/2になるという事です。
例えば銅なら、1m厚であろうが1mm厚であろうが、熱伝導率は403W/m・Kで変化しません。
温度差(K)が同じなら1mの時は403W伝導するし1mmなら403×1000W伝導するという事になります。
単純に厚みが厚くなれば熱が伝わりにくくなるし、温度差が大きくなれば伝わりやすくなる。
そしてその値は物質ごとに決まっているという話です。
数年に1回ぐらいしか買わないけど
今後もアーキテックさんのグリスを使おうと思う、いい取材でした😊
持論ですけど性能の大半はバインダーとなるシリコングリスの性能だと思っています。そこに熱伝導性の高いフィラーをミックスしても、理論値ほどの熱伝導率はでません。ごく僅かな差だと思います。それよりは濡れ性であったり延び性という方が重要ではないかと。以前に企業依頼でカーボンナノチューブのグリスを試作したことがありますが、やはり理論値ほど性能はでません。性能差とコストの兼ね合い製品はペンディングになりましたがw。
多分多くのコメントに埋もれるだけとは思いますが、私見を述べさせて頂きたいと思います。
なお、以下の説明は熱伝導をフォノンで行うもの(特に自由電子を伴わないもの=絶縁性のもの≒金属ではないもの、および金属フィラーを主として用いないもの)と言う範囲でのお話です。
① 固化しても問題ないか?
答え:全部固化するとダメですが、中心付近が固化していなければセーフな場合があります。
解説:
大きな放熱能力を要求する半導体素子の冷却対象では、一般に複数の素材が層状になっています。各層は線膨張係数が異なるのでバイメタル効果により温度変化で凹凸が変化します。冷却対象と外部放熱手段とは、一般に発熱部位の周辺数か所で固定され、ここを支点として熱膨張収縮変形するので、バイメタル効果(+単なる熱膨張収縮)による変形の相当分は、発熱部位付近の空隙変化として現れます。つまり、隙間は温度変化で増減します。
サーマルグリース(以下グリースと表記する)は熱伝導率の小さい空気層を埋めるためのものです。空隙体積の変化に対応するには、接着して空隙変化に抗うか、空隙体積変化に応じてグリース体積を変化させるかですが、変形応力は大きいので、十分な接着力を得ようとすると材料設計において熱伝導率を上げる分に割けなくなります。従って、一般にサーマルグリースは空隙体積変化に追従できるように設計、設置します。固化するとこの機能が失われるので、問題がある、と言う結論になります。
ところで、空隙体積変化とグリースの体積変化を合わせることは困難なため、一般に発熱部位の周囲にダムを形成し、ここからの出入りで対応します。このため、グリースは故意に少しはみ出すように設置するか、あるいは自然とそうなるように接触面を設計します(例えば、発熱部位よりも余剰に広く接触面を取り、周辺部が幾らか固化しても重要な中心付近の発熱部位が固化しないようにします)。先の機能が失われるのは、発熱部位が固化するからなので、周辺部分だけが固化してもまだ大丈夫な場合が多い、とは言えます。
実際に製品設計する場合には他に考えなくてはならないことが多々ありますが、この質問に対する自作者への回答としては、取り敢えず上記くらいを知っておけば十分と思います。
② 熱伝導率は指標足りえるか?
答え:いいえ、(仮に嘘のない、妥当な測定値であっても)不十分です。
解説:
熱抵抗は、(単純には)熱伝導率、面積、距離(厚み)の関数で表現されます。ここで問題となるのは距離です。最小の距離は、概ね大きめのフィラーのサイズで決まります。
熱伝導は主にフィラーで行われ、フィラー同士の熱伝導はフィラー同士の接触点で行われます。接触点の面積は小さいので、熱伝導率の相当分はフィラー同士の接点部分で決まります。このため、発熱面から放熱面への熱伝達経路において、通過するフィラー同士の接点は少ない方が良いのです。どうしたら減らせるでしょうか? そう、フィラーを大きくすれば良いのです。熱伝導率を大きくするには、必要以上に大きなフィラーを用いれば良い。しかし、これでは一般に距離が開いて熱抵抗は大きくなります。つまり、熱伝導ばかりに着目する購入者をだますには、過剰に大きなフィラーを用いれば良い訳です。結果として熱抵抗が大きくなりますが、それは購入者が無知なのが悪いのです。
もちろん、わざと凸面にしてかつ利用目的では達成し得ない過剰な圧力を与え発熱面と放熱面が直接接触(拡散接合)するような測定を行うとか、計算に用いる間隙値には平均値や間隙が大きくなる時の値を使い測定には発熱部位付近の間隙が最も小さくなるような温度で測定するとかすれば、妥当ではない大きな熱伝導値となるでしょう。(まあ普通は手軽に測定できるフラッシュ法とかだけで誤魔化すんですが。)あるいは良い測定値が出るまで休みなしに働かせれば、無意識に間違った値が報告されるかもしれません。
③ 熱伝導率は1~4W/(m・K)であるか?
答え:(使用する技術によりますが)概ね妥当な値と思います。
解説:
熱伝導率はフィラー間の接触点の熱伝導経路での通過数と熱伝導経路の密度で主に決まります。使用目的に対して適正な最大フィラー径がグリースの設計条件として与えられた場合、熱伝導率を上げるには、まずフィラーの混合率を増やすことを考えます。端的には、やたらと粘度の高いグリースにすれば良い訳です。塗布が困難と言われるならば、溶剤を混合して塗布する間だけ緩くすれば良い。これらにより6W/(m・K)くらいまでは行けるでしょう。しかし、①で説明したようにグリースは空隙体積変化に追従しなければならないため、ある程度低い粘度である必要がああり、適正に設計すればDIYで使うようなグリースでは4W/(m・K)くらいが上限となります。
もっと良くする方法もありますが、そういう技術を利用するには、製造後1カ月以内に塗布しなければならないとか、適切な温度で冷蔵しなければならないとか、表面の微量成分をppbオーダーまで管理しなければならないとか言った特殊な条件を満たす必要があり、DIY消費者には向かないでしょう。
質問です。①は「半導体-金属」の接合の場合であり、自作で言うところの【殻割りをした状態】を意味すると受け取りましたが正しいでしょうか? これが殻のある状態であれば「金属-金属」の接合になり、本質的には殻に使われた金属とヒートシンクに使われた金属の熱膨張率が限りなく同じか、または同じ素材であれば「同じように膨張し同じように収縮する」となり液態の優位性がなくなって感じます。
‥これがもし正しければ、将来的には「殻に使われている金属」の公表なども必要になったりするんでしょうね‥
@@esp76orz
一般的な話なので、なるほど確かに現在のCPUでは状況が違いますね。現在のCPUはケース内部の液体金属の流動性によってバイメタル変形による熱伝導増加を対策出来ていると考えられますし、いわゆる「殻」を固定する接着剤がエラストマーなシリコーンを使っている点も線膨張係数差による撓み変形を緩和していると考えられます。放熱フィンの設置がばね経由でゆるゆるなのも、線膨張係数差による変形緩和に寄与していそうです。良くできてますね。
・・・あれ?、CPUの取り付け方が問題で反っていると言う話を聞いたような。だとすると温度変化でかなり反り量が変わりそう。もしかしてCPU取付機構でずっこけてる?
ヒートスプレッダもCPUクーラーのベースもどちらも(通常は)銅なので、熱収縮率が云々は的を外していると思うな。
少し前に匂い付きのグリスが流行ったのも熱伝導率表記が売りにならなくなるのを見越してたのかもね
CPUクーラーの買い替え検討にあたって、グリスについてもどこかに良いまとめがないかと探していました。
週末にPCパーツショップへ出かける予定だったので、ちょうどよいタイミングで良い解説動画に出会えたこと
投稿者様に感謝、感謝
電子工作の世界で、パワートランジスタ用放熱グリスが大昔から存在する
パワートランジスタ用放熱グリスの熱伝導率って1wにもならない代物
それをCPUグリスに代用しても何ら問題は生じない
要は熱伝導率ではなく放熱体(ヒートシンク)にどれだけ密着できるかだと思う
密着状態を維持できていれば乾燥しても性能上問題は無いのですが、乾燥すると大抵は接合部が割れやすくなり、割れて剥離してしまうと密着状態を維持できなくなるので「長期にわたって乾燥しないこと」が求められるのではないかとも。
サーバー用とかゲーム機用とかユーザーによる塗り直しが想定されてない製品はどの道長期間使ってれば乾くので
「乾燥しても割れづらい」方向性のものがよくあります。
しかし、一般向けでそれをやるとクーラーが固着してPGAだとスッポンしやすいとか色々問題が起こりかねない😅
@@smile_hex1883 サンハヤトSCV-22のような「固まることを前提とした」ものもありますからね。(ちなみにSCV-22は固まるとSocketAのCPUをもスッポンさせる接着力があります)
隙間さえしっかり埋まっていれば固形化してようが粘性があろうが関係ないと思います。
ただ固化するということは水分が抜けて隙間ができているという可能性はあるのでそこさえ問題なければ…ですかね…化学変化で固化するのであれば…
オタクのための動画すぎるぜ……!
一般的に物質三態から考えると分子間結合の強いものほど伝導率は良くなるはずですから
同じ物質であれば固体化したほうが伝導率は上がると思います。
空気の断熱性が高いのは分子間の結合力が弱いことで、その伝導方向制御ができないからでしょう。
また結晶のほうが非結晶より伝導率が高くなる傾向もあるでしょう。
ただし物質の種類にによって伝導率が違うし、例えば水の伝導率が高いのは水素結合の影響があります。
こうして考えると、一般人が規格化されてない手順で
シリコンや金属粉が高分子と混合された物質を異なる金属の間に挟むという状況が
その伝導率を一様な数値に収めること自体に疑義が生じるでしょう。
個人的には正常動作しているデバイスのグリスを特に強い必要性がない限り
外して塗りなおすということは避けていますが、実施する場合はグリスに溶媒を加えて粘度を下げ
より液体に近い状態にすることで熱源とクーラーの距離を縮めるとこに重きを置きます。
個人的にはグリスではなくptm7950を使うのがマイブームです。
CPUグリスより極僅かに温度高くなりますが、渇いたりポンピング現象がなく半永久的にメンテ不要なのが良いです。
機械設計の放熱グリス選定で差を調べた事がある。
0.8W/mKの産業用と8W/mKのCPU用で性能差はなく、200度の繰返し熱衝撃試験しても性能低下はせず。(CPU用は試験後固まってボロボロに崩れた。)
よって熱伝導率はあてにならないし乾燥しても性能低下なしと思っている。
PCの場合は固まったグリスが振動で割れたり、クーラーとCPUが粘着して困るとかあるかもしれないが
自分では「あんな面積に塗るグリスなんてどれも変わらんだろ!」と思って格安グリスを使っていたが、有名オーバークロッカー等が高熱伝導率を推すから高価=高効率いう風潮だった。intel Core 第4世代のHaswell辺りからそれが顕著になった。だが、こういう真っ当な主張がメーカー自身やRUclipsrの検証で広まっていくのはとても良いことだと感じるし、自分の主観も正しかったと再認識出来て良かった。この動画が自作PCユーザーの定番になればなお良い。
結局、mx4が柔らかくて薄く塗れるから使いやすいんですよね。
参考になる動画ありがとうございます。
結局、熱伝導率より塗った時の厚みとか隙間にきめ細かく入るとかの方がはるかに重要だから
久々にとても勉強になる考えさせられる動画でした。
熱伝導率は初めてのCPUグリスの購入に際してはとても気になりましたが結局はよく売れているもの
イコール安心して使用できるものということで某有名ブランドのものを購入しました
結局は塗り方や量などユーザー要因の部分が大きいのでまずは知識として知っておくことが大事なんですね
以前実験してたグラファイトシートを思い出した。
素材で1桁オーダー違う材料じゃないとそんなに差が出ないのと、
表面の施工具合と密着性、異種材間の伝達抵抗のが重要だと思ってた派。
疑問に思っていることを質問するのは素晴らしいことだと思います❗️ちなみに私も、MX-4を使用しています❗️
5600Gでグリスが乾くとCPUとGPUでの発熱でファンがうるさく回るようになったので、数年ぶりに塗りなおしたらすっぽんとピン曲がりしたので曲がりを修正してグリス塗りなおしたら、ファンも静かになりました。
グリスはカチカチに固まったらだめだと実感しました。
ピン曲がりしてたってことは衝撃が多少なり加わったってことなので、それによって固まったグリスの間に空気が入ったんでしょうね
それヒートシンクやファンの埃を取り除いた効果が出ただけじゃない?
それかヒートシンクの固定が弱くて硬くなったグリスが収縮する際に隙間が出来ただけかと
要はヒートシンクがグリスの硬化に合わせて密着するようにバネ式の固定であれば良いんだよ
そういう点においてはピンやネジ止め式はあまり良くないだろうね
硬くてもバネ式のCPUクーラーをお勧めする
そうすりゃグリスが乾いてもずっと密着させてくれるから
グリスの熱伝導自体は乾いても変らないって遥か昔に実証実験されたんでw
信越化学のグリスはパサパサのペーストを有機溶剤で伸ばして塗って取り付けて揮発後が規定の性能になってるし揮発する成分はフィラーと違って熱伝導率が低いので乾燥しても性能は下がらないと言うイメージ、下がるのはヒケちゃって隙間空くからかなと(だから物によっては下がるという)
兎に角CPUグリスは断熱性が非常に高い空気が間に入らなけれ良く、そして熱抵抗を下げるために極力薄く伸びてくれないと困る。
伸び重視で水かよって位に溶剤が多くてシャバシャバだと揮発した時にスカスカになっちゃうからダメ、逆に熱伝導率が良くても粘土か?って位に固いと伸びなくて隙間が開いたり厚みが増えるからダメ。
乾燥しててもしっかりと密着していれば熱伝導率が悪くなる事はないけど粘性が無いと衝撃だとかで隙間ができる事がある、そうなると空気が入って熱伝導率が急激に悪くなる、多分乾燥するとダメってのはここに繋がる。
新品のグリス塗ってクーラー乗せた後外してそのまま付け直してもさほど温度変わらないけど時間が経ってパサパサになった状態のを外してから塗り直さず付け直すと温度上がるし。
産業機械は振動だとか衝撃加わるの前提でサーマルパッドだたか接着剤か?ってくらい張り付くグリスつかう事も多いのでこの辺は長期間放置しても平気、多分CPUに塗ったらスッポンするけど。
後は液体窒素冷却する時に固まっちゃうとか逆に超高温下で流れ出しちゃうみたいな特殊環境だと温度域が大事になるけど普通の人には関係ないね。
実際の熱伝導は成分よりどれだけ広く薄く密着させられるかにかかってるので(と言うかシリコンオイルベースだと何使ってもそんなに変わらない)柔らかめのグリスでセンターうんこしておけば何使っても変わらん
長らくSMZ-01R使ってたけど使い終わったので最近NT-H2使ってるけどこっちの方がセンターうんこでの伸びが良いかな
まぁどっち使っても問題はない。
熱伝導率が高いモノを使ったりしてみましたが体感できず温度も誤差みたいなものだったので塗りやすさで選んでます。
10年ほど前に読んだ何かのWEB記事では、カピカピに乾いた状態でもしっかりと圧着されていれば変わりはないという結果があったような気がします。
科学的にどうかと言われたらもちろんわからなくて申し訳ないです、ただ金属も硬くて熱が伝わるので水分や油分が抜けて硬くなっても変わらないというのは正しいのかなと感じます。密着しているか否かの方が重要ということなのかなあ?と。ただ乾いたらおそらく少し密着が弱くなるので、どの程度影響があるか分かりませんが減った分を締めれば最初と変わらないのだろうな長年思っていました。
またこれとは別の話として考えて欲しいのですが、メーカーは売るための言葉を考えるので乾く乾かないなどの売り文句も正直あまり参考にならないのかなと感じています。楽器やオーディオやコーヒーなどと同じで言ったもの勝ちみたいな部分は多いように感じています。
このコメントとは関係なく、とても面白い動画でした!次の動画も期待しています!
密着が重要であってグリスは二の次だって事なんですよね
そもそもがグリスを塗るようになった経緯が分かって無いからこんな変な状況になってるような気がする
あと初代Athlonからのネジ式やインテルのピン止めなどヒートシンクの固定方法が密着度の低下を招いているのもあるかと思う。
近年はそれに加えて微細化によるCPU自体の変形がありますしw
結局取り扱いが勘弁でないけど昔ながらのバネ式で強く押し付けるのが最強って事でしょう。
私は塗り直すのが面倒なんで耐久性で選んでますね
最近のは取り外さなければ問題無いってASROCKだったかな?の人が言ってましたね
具体的に現在使ってるのはMX-6とコルセアXTM50です
Arcticの5千円位のデュアルファンのCPUクーラーにMX-6が付いてたんでw
十分な圧力で固定され動くことがなく、衝撃にも動じることがない様に設置されていればグリスがカピカピになっていてもある程度の冷却性能を維持し続けるのではないかと…
要は金属面同士が連続的に熱伝導物質で埋まっていれば良いので、水分の有無は衝撃などに対する耐久性の問題な気がします
多分、粘性が残る=可塑性状態からの熱伝導状態への復帰能力の担保なのではないかと…
何時も動画配信ありがとうございます
自分もCPUグリスの値段の差は熱伝導率ではなく耐久性だと思ってます
安物グリス:粘度が低くて塗りやすいけど経年劣化に弱い
高級グリス:粘度が高くて塗りにくいけど液状を保つ脂分が長持ちする と考えてます
だから、よく動画で塗った直後の高級グリスと安物グリスの温度を測定して
大差ないと結論付ける動画が山ほど上がってるけどこの考え方だとしっくりくる
液体状の時だけその効果を発揮するのですから高温に耐えれずすぐに乾いてしまうのは好ましくない
ただ、それもユーザーの用途によって異なる
頻繁に掃除をする人でその時にグリス塗り替える人又はあまり高負荷動作させない人は安物グリスでOK
高級グリスが必要なのは高負荷で高温で使用する人又は掃除の時も頻繁にはグリス交換しない人向け
特にAMDユーザーはCPUすっぽん事件があるのでグリス交換は嫌う傾向が強い
あまり詳しくないので実際の理屈としてどうなのかはわからないのですが単位に長さの逆数が含まれてますよね。つまり実際の熱の伝導は距離によって変わるということになります。なのでCPUとクーラーの距離(つまりグリスで満たされてる距離)がほぼ0に近いことを考えれば、ある程度の熱伝導性があれば熱伝導率に多少差があっても「冷却性能」という意味では誤差レベルなのではないでしょうか。ただし空気は極端に熱伝導率が低いのでこれはなんとしても避けたいということなのだと思います。
理論値として、ハイエンド製品を用いてクーラー側とヒートスプレッダ側の両方を平面に近似になるほど精密に削り、グリス無しで間に空気を挟まなくする試みの例を見たことがあります
グリス・液体金属の種類を問わず、一貫して温度は平面に近似にしてグリス無し>液体金属>グリス>サーマルパッド>無加工でグリス無しでした。
平面に近似にする加工を基準にすると、液体金属+4℃(±1℃)、グリス+6℃(±1℃)、サーマルパッド+12℃(±2℃)、無加工でグリス無し+15℃程度。
距離が小さいとはいえ、熱伝導性能は間違いなく影響を受けます。
ただ、グリスがグリスの範疇にある限り(技術的革新が無ければ)どれを塗っても大差なく、妥協点として丁度良いと思われます。
ヒートシンク取り付ける際の馴染を良くするために粘性は必要だけど一旦隙間がきれいに埋まればさほど変わりはないのかなと思っています
乾いていても外さない限りは割と大丈夫と思っている派です
国内メーカーさんだとコスモ石油が熱伝導率表示していますけど5.8W/m・Kが最大っぽいですね
昔から気になっていたことを取り上げていただいて感謝!私も粘着性が重要!と思っていたのですが、コメ欄を見ているとカピカピになっても問題ないのですね。
ちょうどブラックフライデーだからグリスも一緒に買おうと思っていたのですがやめることにします。貴重な情報、ありがとうございました。
■タイプ
熱伝導部材は3タイプあります。①液体金属(ガリウム:Ga)、②泊(金箔、グラファイト、など)、③ペースト(媒質とフィラー)
■放熱性
①液体金属がダントツです。ばった物には要注意。
②泊は使用方法で性能が激変します(超特殊用途)。
③ペースは、フィラーが命です。ペースタイプの性能はフィラーの材質と性状で決まります。グリース等の媒質はフィラーの保持剤としての役目しかありません。
■備考
粉末状のフィラーがねりこまれた物の性能は大して良くありません。放熱に拘る方は、工業用の熱伝導部材の購入をお勧めします。
尚、性能は、CPUのシリコン結晶とヒートスプレッダー間に使われている熱伝導部材によって先に頭打ちになります。
20年前のパソコン(Core2Duo)を20年一回もCPUグリスを塗り直してないのに
CPUの温度がほとんど変化ない上がってないこと考えると昔のパソコンはそこまでCPUの温度とか気にしないでよかった時代だったんだなぁと
いまのIntelのCPUは熱々だからこそいろんなグリスが登場しそしてPCER24さんみたいなチャンネルが生まれることにもなってるんだなぁとしみじみ思ったw
昔も今もTDP自体は大きく変わってないから定格の発熱量はそんなに変わって無さそうだけど
冷却性能の限り自動的に電力量上げてガンガンオーバークロックする仕様なのが
爆熱になる原因な気がしますねぇ…
Core2 Duoの前にPentium4という爆熱ヒーターCPUがありました。
個人的な実験を昔したのですがグリスは乾いても温度は変わりませんでした。
塗り直しをするよりフィンの掃除等をした方が冷却性能は復活しました。
「塗り直しで温度が下がった!」と検証している投稿は大抵掃除も一緒にしているので温度が下がるのは当たり前だと思います。
ちゃんと検証するなら掃除する前等で条件を同じにしないと意味が無いデータが蔓延していると思います。(違う製品を使ってる場合はもんだいがいです。)
動画内容とズレたコメントになってしまい申し訳ありません。
そうなんですよね、カピカピでも変わらないというデータもあるのですよねもちろん逆もあるんですけど
結局は動いていればOKということなのかも、あまりにも放熱が弱い場合はクーラーとかグリスを変えるべきしょうけど
2020年頃というのが一つのキーワードなのかなと・・・
丁度、AMDに対抗してIntelが爆熱CPUが一般的(?)になってきた頃に重なって、それに伴ってCPUクーラーも大型で強力なものが出揃って・・・
良く捉えるなら、ユーザーの立場に立って、実運用上は数値程の差が出ない熱伝導率では誤解を与えかねないからやめた、という事かな?
悪く(?)捉えるなら、無用なトラブル(誇大広告や訴訟問題)の回避するためにあえて表記しない方向に舵を切った、とも思えるが・・・
どちらにしても、よほど低性能なグリスでもない限り大差が出無いのは周知の事実だし、価格相応とでも思って買えばいいのかなという気はしました。(これ以上は宗教戦争に・・・w)
サンハヤト使っています。
ちなみに、「固まる熱伝導グリス」
というのもあります。
接着剤みたいに意図的に固まります。
CPUのグリスなんて付属の物があればそれを使うし無ければ安物で済ましてますね。
熱伝導率が大きくても劇的な差が出るわけでもないと聞いていたし最低限の効果があれば、あとはクーラーの性能次第でしょって考えてます。
取材ありがとうございます。
普通のグリスはシリコンのベースオイル(基油)に対して混ぜ物をして作られてる、そして基油は極めて粘度が低いので流れ出てしまうのは仕方がないです。また基油を作れるメーカーは数が少ない(信越とか)為、グリス屋さんは混ぜ物で工夫ができても、買い物の基油で差を出すことはできません。 熱伝導表記が信用できないというのは、要は、CPUグリスとしてJISのような規格化された測定方法がなく、各社自社に都合のいいデータが取れる測り方をしていて、他社グリスを自社で分析しても他社カタログで謳われてる値が出ないということでしょう。 また、熱伝導グリスの熱伝導率が高くても、グリスの厚みは極めて薄い為、温度勾配的に影響が小さい(差が1~2度になってしまう)のも納得の話です(熱伝導の単位にメートルが入ってますが、グリスの厚みって100µm程度?だそう)。 そして、産業用パワー半導体や車載用半導体業界では、パソコンと違って簡単にメンテできないので、見かけ上の伝導率より期油抜けを起こしにくいか等、長期信頼性を重視しての選定がされています。 尚、私はたまたま手元にあった信越の放熱コンパウンドをカタログ上の熱伝導率がCPUグリスより低いの承知での上で、熱暴走したGPUに使ったことがありましたが、普通に使えて熱暴走は治りましたね。www.giho.mitsubishielectric.co.jp/giho/pdf/2013/1308111.pdf
熱伝導率というのは、物質そのものの特性を示す物性パラメーターなので、圧着力、塗布厚み、塗布条件などは関係ないものだと認識しています。塗布、取付条件などによって変化するのは熱抵抗ではないでしょうか。これらは明確に区別する必要があると思います。
熱伝導率よりも、持ち時間が重要と感じます。中華の安い1.9wでも塗布直後は非常によく冷えます。それが3年持てば高級グリスでしょう。(実際は3か月で乾燥が進みグリスが薄くなり、部分的に空気が入ってました)。10wでもすぐに乾燥が進み、割れて空気が入ると熱が逃げなくなります。1か月しか持たないのでは役に立ちません。
安定してどれくらい持つのか。この点もかなり重要なポイントと思います。
釈迦に説法かとは思いますが……
熱伝導グリスを使用する目的は「放熱器と熱源の密着度を向上する」ことにあり、それ自体の熱伝導率は(空気よりは高いものの)どれだけ高性能なものであっても放熱器の材質には到底及びません。つまり、放熱器と熱源(この動画で言えば CPU のヒートスプレッダ)の隙間を埋めるに足る最少量であるのが望ましく、「熱伝導率が高いものを可能な限り薄く塗る」ことが求められます。その際、柔軟性(というよりは流動性)が高い方が、薄く塗りやすく、かつテンショナーで押し付けた際に(隙間を埋めたり、余分なグリスが接触面の外に押し出されたりすることで)密着度が上がりやすくなる、ということだと理解しています。
では、いざ装着した後に硬化することに関してですが、テンショナーの効果などによって放熱器ががっちりと固定されており、CPU のヒートスプレッダとの位置関係が全く変動しないのであれば、何ら問題ないと思います。しかし、実際にはメンテナンスなどで姿勢を変えることがあるでしょうし、また基板上の部品(特に電源系のように大電流が流れるもの)は電流によって振動することがあるので、そういった原因で CPU と放熱器の位置関係がずれたりすると、剥離面やグリスの割れ目に空気が入ることで熱伝導率が低下したり、またグリスの流動性が失われていることによりそれが回復されない、といったことは起こりうるでしょう。ただ、グリスの硬化の仕方によってはそれ自体が CPU と放熱器を接着する効果を持つ場合もあるので、「硬化するからダメ」「柔軟性が保たれている方が良い」とは一概に言えないと思います。
まあ、経年劣化を起こさない物質はまずないので、気になる場合は定期的に(そうでなくても冷却性能が低下したと感じた場合は)ばらしてグリスを塗りなおすのがいいんでしょうね。その際にそれまでついていたグリスをきれいに取り除くべきなのは当然ですが……。
かぴかぴで不味いのは取り外して付け直した時に元通りに戻らないと言うことだと思います。
即ち、流動性があれば密着し易い。グリスの性能は熱伝導率x厚みだと思う。密着性が悪いと厚みや空隙の発生で熱伝導率が負けてしまうのだと思います。
そうですよ だから乾燥したからと言ってヒートシンクを外すのは不味いんです。
乾燥自体が悪いんじゃなくて付けなおした際の密着率の低下が不味いです。
うん十年前に実証実験されたデータとか普通にネット上で見れたんですけどね
やっぱり業界のビジネスの都合上そこはあまり大声では言えませんからまぁ察してあげてくださいw
メチャクチャ納得感があります。
1nmもCPUとクーラーが動かないなら、固着化しても全く関係ないと思います。
しかし、実際は小さな振動大きな振動、共振などによってものすごく揺れていると思います。
つまり粘性でそれらを補完していると思うのです。
カピカピであれば断熱(熱を伝えない)最強の「空気」が入る場合もありやっぱりPCER24さんの言うとおりだと思います。
すっかり年数回くらいしかPCいじらず
グリス選ぶ基準は性能が長持ちするかなのでアークティック愛用しています
以前横着してヒートシンク直付けグリスのままPC組みましたら
1年保たずに冷却性能落ちたので改めてグリスの耐久性を実感していたところです。
柔らかい物は取り付け時、密着性がよく、気泡等も入りにくい、伸びがよく圧力がかかると薄く広がるから結果的に良い結果が出るものなのかなと思ってました。
インテルの反り問題も、ピンの接触の為というより、殻を高圧力で押さえ、トータルの熱伝導をよくするためかなーっと思ってたしだいです。
CPUクーラー自体の接触面の圧力で、どれだけ性能が変わるのか気になります。
拭き取りが面倒で流動パラフィンになりました。1、2滴で足りるのでクーラーを付け外しが多いときは経済的でとても楽です。たまに塗り直さないといけないと思いましたが、2年間放置でまだ問題ないです。
ただし、ryzen5-2600だからできることかもしれません。
今まで普通にカタログスペックだけ見てなんとなく判断していたけどこんな実態があったなんて衝撃
あとやっぱりMX-4が一番使い勝手とかもいいですね
主剤の粒子同士が密着していることと、その粒子同士を隔離する溶剤がずっと生きていることは矛盾しますよね。
普通に最後の英語流暢すぎてビビった
グリス以外の環境を共通にして各社の性能比較を行うためのテストベッドを作成し、
冷却性能の違いを定量的に比較検討する動画を誰かが作ってくれることを願う
某国産メーカー品の熱伝導率がかなり控え目だったのに他社と大きな差が無いのは、あの辺が現実的な数値という事なんですね
素晴らしいレポートですね。
最後の全力英語好き
そもそもグリスなどにフィラーによる冷却効率増加は隙間を埋めてどれだけ接触面積を増やせるかだからなぁ。
ある程度以上は熱伝導率の影響は微小では?と思います。
しばらく使った後でもスッポンしないのが一番必要な性能だと思うAM4民です
絶滅危惧種
AM4は確かに…
あらかじめ塗られてるグリスは大体すっぽんしますもんね😅
昔、CPUクーラーの交換の際に固化した旧グリスを石油系溶剤(主にガソリン)を数滴垂らして溶かし、新しいCPUクーラーを取り付けた事を思い出します
短期的には、新品グリスと大差ないぐらい冷却するんですよねぇ。長期的にはガソリンは短期間で乾いて固化グリス状態に戻るので、振動などで固化グリスがヒビ入る等して冷却性能の劣化が早い場合があったりしますが。
ZEN4のCPUの場合、はみ出すことが多いと思って、MX-4の絶縁シリコンタイプを使用してます
CPUの形状に合わせて材質で選ぶのも有りなんじゃないかなって思ってます
昔から「おまじない」程度に考えていたが
最近は確かに表記が無くなってたな……? と気付いてハッとした
そりゃまあそんな凄い効果があるならもっと温度変わるよね
熱伝導率の単位を見ればわかるように、厚さが分母にきてるから、厚く塗れば熱伝導は小さくなる。1W/Km でも 10W/km の 1/10 の厚さで塗れれば同じ。mx-4 が熱伝導率の割に良く冷えると言われるのは良く延びるから。その辺の競争から降りたんでしょうね。
こんにちははじめまして
今度初めての自作パソコンに挑戦しますのでパーツを選んでいました
とっても勉強になりますありがとうございます!
数年前にasciiが記事にしてたけど
隙間なくくっつけば割と何でも良いって結論出てましたね
10年以上前だったと思います。キンカンも塗ってましたね。十分冷えたようです。キンカンっていうのも今では売っていないかも。虫刺され用ですがきかなかったから?
メーカーに話聞けたんだから疑問に思っていた乾いた時の性能はどうなのかも聞けばよかったのに…
ちょうど昨日買って五年経つBTOのグラボを分解清掃してグリスも変えましたが、触って指につく程度には粘土が残っていました。
塗ったのは十年くらい経過してるグリスでしたが、割と普通に熱を伝えてますね。
物自体の劣化度合いには差が出そうですけど
Core i5 12400にファン二枚の縦型CPUクーラーを設置して使っています。
OCできないCPUで省電力寄りなためもあり、100%稼働しても50℃にもなりません。
そんな環境だとグリス?なんでもいいぜ!な感じになるので、安かろう悪かろうにならないようなグリスを選ぶのがいいのかなーと思っています。
冷えなきゃ塗りなおせばいいし。ARCTIC社は信頼できそうだな、と知れたのは収穫でした。
検証などで頻繁にグリスの塗替えをするので、アキバで買える一番でかいやつ! と買ったanexのTC-200という200g入のグリスを別に買ったシリンジに入れて使っていますが、5年くらいかけてようやく2/3くらい使いました
可もなく不可もない性能ですが、惜しみなく使えるのが好きです。もっとも、グリスバーガーを作るような厚化粧をしなければ一度に使う量は僅かなので頻度が多くてもそこまで減りませんがw
(使わずにおいていると油分の分離が起きてしまい、使う前によく混ぜる必要が出てきてしまうので多くの人にはおすすめできないですw)
理論的には接点が両面とも一切の凹凸がない鏡面であればグリスは不要で、むしろ断熱材として働いてしまうという面があるので、どれだけグリスの熱伝導性能が高かったとしても厚塗りをしないというのが大事だと思います
お世話になります、
体積率が下がるということは、塗布した時点より隙間ができているということです。
乾燥してもしなくても、体積率が変わらないのであれば、100%ではないが機能すると思います。
車やバイクと同じく劣化する(機能低下が予想されるもの)は定期交換が望ましいです。
各グリスの性能については、100本レビュー(予定)の某氏の動画を見ると話が早いです。
個人的には、殆どの製品で一定ライン以上の性能は確保されており、各製品で微小な性能差はあるものの、使い手の塗布手法による差異の方がよほど大きいという認識です。
以前液体金属をCPUグリスに使用している動画を拝見したのですが、PCを縦に置く場合液漏れ対策などで良い方法は何かありますか?
動画の内容とほぼ関係なくて申し訳ないです。
シリコングリスを使う場合、一般的に販売しているものであれば温度がほとんど変わらない印象だから本当にそうなんでしょうね。
それならば塗りやすいグリスを選ぶか、液体金属を使えば良さそう。(液体金属はリスクが伴うが…)
これはもうCPUメーカー、工業規格団体、景品表示法が規制しない限りどうにもならない話。
実質金属接合みたいな計測環境でも「うちのシマではこの数字だったんで」で通せる。
どうせならかぴかぴになったグリスはパフォーマンスが下がるのかっていうのも質問すればよかったのに
今それはArcticに追加質問してるのでちょっと待っててね。
多分ショートでまとめて出しますね〜
🐈️⬛️の方も8W/mk以上は冷えは変わらないと言ってて、むしろ気泡が入らないのが大事とポストしていましたね☺️ (2023/5/11のポストを参照)
空気が入ると断熱してしまいますからね。
二重サッシとかサンルーム知ってる人なら御理解いただけるかと思います。
10年前組んで塗ったシルバーグリスですが今もベンチ等問題なく冷えてます。
接触面を共に鏡面加工してグリス無しという手もありますね
放熱シート類も高い数値を謳い販売されてますが、実際には数値程あるようにも見えない感じにも納得ですねえ‥‥
漠然と思ってた事の答えのような動画でした、有り難う御座いました🎵
信越シリコーンのオイルコンパウンドは昔から3W/m・K台から4W/m・Kなんですよね、むしろ溶剤が揮発した後の方がいい数字出してたりします。
もうすぐ交換してから1年経つから変えたいんですよね。ダイレクトパイプには硬いほうが良いとかメーカーのエックスであった気がする。
少し怖い話題ですが面白いお話です。何を買うかじっくり考えたいと思います。
グリスは硬化型と非硬化型があるので固まっているからダメというわけでもないと思います。CPUに使うグリスは硬化型は普通ないと思いますが。
信越化学の熱伝導グリスでも一番上の製品で6w/mk位だったと思います。個人的には自作のグリスにおいて、その数値は元々信用してなくて相対的な比較として使ってます。
全く記載がないと安物との違いが分かりにくいですから。全くの虚偽はいけませんけどね。個人的には粘度や塗りやすさも重要だと思います。
電気やです
機械工学もかじってます
エンジンの冷却と、効率の良い火花放電に日々頭悩ませてます
そもそも、シリコン塗って効率良く熱交換って無理なのでは?
銀含入のグリスならともかくと思う次第
何か挟むなら、粒子の細かい金属とか、アルミ板とか銅板そのままでいいのではと思いまして
別用途のワコーズあたりのカッパーグリスを薄く塗って何のトラブルもないです
サーバー/WSを個人運用
真夏の部屋でエアコン無し
これは素晴らしい内容だわ。最後の英語の流暢さに腰抜かしましたw
・原理的に考えて【「CPUの熱」を「CPUクーラーの熱」に瞬時に伝え切れればそれが最高のCPUサーマルペースト】であり
・【CPUとCPUクーラーが本来なら素材レベルで接着されていればよく】、
・それが出来ない(何も挟まないとべったり一致できない程度には、目に見えない凸凹が金属-金属(ノーマル)/半導体-金属(殻割り)にある)のでそれを埋めている、
と考えてます。なので
・ペースト貼る前に、CPUとCPUクーラーの接触面をほぼ触らない
・塗るとき隙間が出ない最小限にする(∵どんなグリスやペーストでも固体金属には叶わないはず)
・一度塗ったら液態か固態かにあまり意味はない(最適な形でその場に定着したと信じる)
・熱はヒートシンクから空気に発散させるのが本来なので、ヒートシンクは熱をよく溜めて発散させる大きさにし、風力ですべて解決させる
・空冷液冷はヒートシンクをどのようにしたか&発熱したら困る場所からどう離すかという話であり、金属製ヒートシンクがあれば本来完璧‥
って仮説でここまで来ました。全部素人知識です‥
アイネックスさんのCPUグリスのDX2について質問していただけないでしょうか?
英語、とても上手だと思いましたよ!
素敵な動画をありがとうございますm(._.)m
塗り易さ(柔らかさ)と耐久性を重視しています。
MX-4が終わったらMX-6を買ってみようと思っています(MX-5はダメダメでした)
自分もMX-5使ってみましたけど、メチャメチャ硬くて使いにくかったです。
初めてのすっぽんを経験したのもMX-5でしたね。
しかも表面になじまないと言うか弾くんですよね~
統一した測定環境のない測定方法から出される結果なんて指標にすらならないということなんだと思います。
自社独自の測定だったら結果を目標にして構成すればいいのですから。
必要かどうかわからないですし、各社嫌がるだろうでしょうけど、少なくとも業界統一規格をつくって数値を算出した方がユーザーにはわかりやすくてありがたいですね。
ですが、原料の配合やコストなどを考えるとほとんどがどれを選んでも似たような数字になり、クーラーの方に重きを置いた方がよっぽどコスパが良いのではないかと思います。それこそ技術的素材的な特異点が現れない限りは。
もう一つとして、明確な数字を出さないことで訴訟や役所からの査察のような会社のリスクを回避する目論見もあるのではないかと・・・
サーマルグリスはクーラーとの密着を確保するためのものですから乾燥しても効果はあるのだと思います。実際に冷やすのはクーラーなので熱的に接合されていれば乾湿関係ないでしょう。
大手のグリスならそこまで変わらないですよね。
自分は1回目クーラー付属のを使い、3年くらいしたら塗りなおしてます。今は清水宗教を崇拝しておりSMZ-01Rというグリスを使っています。
PCERさんはAnti Bent Cool Boosterでお世話になっております。
基準:クーラーに付いてくるやつ
数年前に試した結果、印字すらない使い捨ての無料品と当時最も高い銀が入るやつの差が1度しかない。塗らないと熱暴走するけど、性能は体感できる差がないだとわかった。空気と比べれば何でも高伝導になる
乾いグリスを無理やり塗ると性能が低下すると言われるが、塗った後に乾燥しても構わない(7年もののグラボを分解して粉になったやつを塗り直しても1度しか下がらない)
パッドは油が染み出したら交換、アマゾン最安値のやつでも6度下げれる(同じグラボの数値)
まじで気になる人は蓋開けと液体金属、これで4度は下げれる(保証も無くなる)グリスでどう頑張ろうが変わらない(チップから蓋への熱伝導がボトルネック)
もしくはイかれてフェースシフト冷却(エアコン付きのPCケース)満載しても30度を超えない、騒音と電気代がやばい&露で壊れる可能性大、使い捨ての記録更新用
GPU修理の際に多用するサーマルパッドはどうなんだろって やっすい詰合せは使わないようにしてるのだけど
空間が空くもの程伝導率が高い物が真価を発揮しますがほぼ密着の隙間を埋めるだけならそんなに性能は変わらないのは当然ですね
そもそもサーマルペーストの役目は熱伝導率がわずかな隙間を空気よりも熱伝導率の高いもので埋めて熱を通りやすくするための物なので空気(0.0241W/m・K)の様に熱伝導率が極端に悪くなければ多分ほぼほぼ誤差の範囲だと思うんですよね。
調べてみたら熱伝導率の他に厚みを考慮した熱抵抗(㎡・K/W)と熱貫流率(W/㎡・K)って数値があるようです。
隙間を完全な平らで厚み0.1mmとした時の空気と高性能グリスと通常グリス(12W/m・Kと4W/m・Kで試算)で計算したら
空気が241W/㎡・K、高性能グリスが120000W/㎡・K、通常グリスが40000W/㎡・Kって数字になったので、計算が間違ってなければ完全な平らじゃない面に十分に薄く塗れば4W/m・Kでも大分冷えるんだとは思います。
通常グリスでヒートスプレッダの面積が10㎠だとしてクーラーの接触面が25℃と仮定すると、放熱量は40×温度差になるみたいです。
クーラー25℃ヒートスプレッダ50℃で温度差25℃だと1000W……?(面積10㎠)
熱伝導率を使って実際の寸法で熱コンダクタンス(または熱抵抗)を求める場合は、熱が伝わ
る方向と垂直の面の面積も入れないといけません。熱伝導率の単位W/m・Kは、W・m/m^2・Kの
mが約分されたものだからです。
CPUの場合、実際に熱が伝導するのはCPUダイ(シリコンチップ)の直上から2~3mm辺り
までとして計算するのが良さそうです。
例えば、4[W/m・K]のグリスでCPUダイの周辺2~3mmの範囲の面積が300[mm^2]
(0.0003[m^2])、グリス層の厚みが0.1[mm](0.0001[m])なら、
4[W/m・K] x 0.0003[m^2] / 0.0001[m] = 12[W/K]
※こういう計算では左辺と右辺の単位に整合性があることに注意するといいですね。左辺の
単位だけを分子、分母それぞれ出現順に示すと、W・m^2/m・K・m で約分すると W/K 。
E=m・c^2 なんかもちゃんと単位が整合していますね。
熱抵抗はその逆数で 0.083 K/W
この場合、CPUの発熱量が200Wなら、グリス層で16.7℃(0.083[K/W] x 200[W])の温度勾配
が生じることになりますね。
CPUクーラーを外したときにグリスを通して刻印が透けて見えるような状態なら、グリス
層はもっと薄そうです。
※実際のCPUは、ダイの中でも特に発熱が多い部分とそうでない部分があるので、更に複雑
になると思います。
※こうやって計算すると、LGA1700変形問題で中央に分厚いグリス層(酷い場合は0.5mm
とか??)が出来ている状態がいかに最悪か実感できますね。
※スーパーに水っぽいものの所に薄いポリ袋が置いてありますが、あれで厚さ10um弱の
ようです(折りたたんで128枚重ねくらいにしてノギスで測ったことがある)。
良い取材内容でした。最近はAI半導体による高電力高消費電力半導体とか言われていますが、グリスなどの材料性質はそこまで進化していないのでしょうね。これまで通り品質(高温度でも変質しないなど)を維持するメーカー、グリスを塗るときの隙間のない丁寧な塗り方が肝となるんだろうと感じました
するってぇとつまり、メーカー側が製品のパフォーマンスをMAX発揮できる最適な環境下において、最適な方法で熱伝導率を計測・計算した結果があの表記の数値だから、ユーザー環境ではまずありえない水準だし、正しい指標にならないよっていう事なんですね、なるほど!
エンジンオイルなんかは一定温度の時の動粘度で硬さの指標としてるが、CPUグリスもどんな条件の時の熱伝導率なんや?て話だよね?
エンジンオイルも同じ5w-30だったとしても規格測定の温度域でなければ違う粘度になってしまうのだからCPUグリスも条件次第で能力は変わってくるだろうというのは想像出来るが…指標としてエンジンオイルみたいに上下の温度域を決めてその時の熱伝導率を表示するって規格を作ったらどうなんやろ?知らんけどw