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バウムクーヘンの意味が３３年ぶりに理解できて私は幸いです。
千津子「寒くなってきたね」、実加「へぇー、オバケさんでも感じるの。」おもしろおかしく描かれていますが、これらのセリフは、笠智衆さんが映画「東京物語」で演じた平山周吉の「あぁ、今日も暑うなるぞ」のセリフと深い関係があるはずです。当時１５歳の大林宣彦少年が浄土寺のロケ現場で耳にした「あぁ、今日も暑うなるぞ」というセリフは１９５３年８月１６日に収録されたものでした。映画「東京物語」が劇場で公開された１１月３日当日、大林少年は、「寒くなってきたね」と心の中で答えていたのかもしれません。
映画「ふたり」は、映画「転校生」のロケ地と同一地で数多く撮影されています。また、映画「転校生」のラストシーンで、小林聡美さんが演じた斉藤一美がトラックを追い駆けて走る場面のロケ地は、映画「東京物語」のオープニングシーンのロケ地でもあります。大林宣彦監督とそのスタッフは、ロケ地を意図的に選んでいます。ちなみに、映画「ふたり」のラストシーンは、尾道市東久保町の坂道で撮影されたものです。坂下から制服姿の石田ひかりさんが現れますが、その地点は、１９５３年８月に小津安二郎監督が「尾道市立筒湯小学校」の旧木造校舎を撮影するためカメラをセットしたポジションそのものです。その次の場面で女子高生は中嶋朋子さんに替わりますが、彼女の「顔」でなく「お尻」が撮影された理由は、彼女の背後に「筒湯小学校」があったためです。同校は映画のスクリーンには映し出されませんが、毎年１０月２７日から１１月３日までの１週間に数多くの映画ファンが「千津子の事故現場」を訪問することが期待されているのです。その理由は、「千津子の事故現場」を訪問した人は、必ずその帰り道で「小津ポイント」である「筒湯小学校」と「浄土寺」とを見ることになるためです。
尾道の海岸通りは、１９８１年に映画「転校生」のラストシーンが撮影されたロケ地です。「転校生」のストーリーを知っている人が実際に海岸通りを歩いてみると、誰もが地理的な違和感を覚えるはずです。それは、小林聡美さんが演じた斉藤一美は、「斉藤一夫の家」の前を出発したトラックを追って福山方面へ向かって走ったはずなのに、実際のところ一美を演じた小林聡美さんは、つい先ほど出発したはずの「斉藤一夫の家」へ向かって走っていたからです。これも意図的な仕込みです。「転校生」のラストシーンの最初のロケ地は、「東京物語」のオープニングシーンのロケ地と同一場所です。カメラの撮影方向が１８０度逆であるため、ほとんどの人は、それが同一地であることに気付かないものです。大林宣彦監督とそのスタッフは、「海岸通り」を訪問する人のため「時間と空間の無限ループ」を味わうことができるよう仕込んでいたのです。
3:40この場面で現れる「中嶋朋子さんの黒髪」は、ラストシーンの画と対になっています。この表現手法は、映画「東京物語」で小津監督が多用した表現手法とまったく同じです。あらゆる場面にオマージュが仕込まれているのです。
１９９０年に「糸崎のミカン倉庫」の中で撮影された「石田ひかりさんの入浴シーン」は、１９６０年に「宿禰島」で新藤兼人監督によって撮影された「乙羽信子さんのドラム缶風呂入浴シーン」のオマージュです。岩子島の西岳山山頂から眺めると、「糸崎のミカン倉庫」の跡地と「宿禰島」とがちょうど対岸の位置関係にあることが容易にわかります。
映画「転校生」のラストシーンに注目してください。斉藤一夫を演じた尾美としのりさんの背後に「浄土寺山」が、斉藤一美を演じた小林聡美さんの背後に「仁井時計店の看板」が映し込まれています。これは偶然などではありません。これは、１９５３年１１月３日劇場公開の映画「東京物語」のオマージュです。
石田ひかりさんと奈美悦子さんがぶつかる場面のロケ地は、１９８２年４月１７日劇場公開の映画「転校生」のロケ地でもあります。小林聡美さんが演じた斉藤一夫が男子クラスメートの尻を何度も何度も蹴り上げた場面のロケ地です。
「松本病院」が石田ひかりさんの背後に映り込んでいる理由は、１９５３年８月にその正面玄関前辺りに小津監督がカメラをセットして浄土寺を撮影したからです。大林監督は、真逆のアングルでもって「目には見えない小津組」の姿を石田ひかりさんとともに撮影したからです。
映画「東京物語」のラストシーンで平山京子先生の背後に「１９５３年７月の暦」が映り込むことにお気づきでしょうか。その暦で「１２日」がいったい何曜日であるのか確認してみてください。私は、映画「転校生」を見た直後から違和感を覚えていました。どうして斉藤一美の１５歳の誕生日は「１９８１年７月１２日（日曜日）」だったのでしょうか。なんと「１９５３年７月の暦」と「１９８１年７月の暦」とは曜日配列が同一だったのです。小津安二郎監督が１９５３年８月に尾道ロケを敢行した際、大林宣彦少年は１５歳でした。
映画「ふたり」には、神永青年が学校帰りの実加と真子に会って、万里子がしたことを詫びる場面があります。その場面において、三人の背後に「平山周吉の家」とされた民家がバッチリ中央に映し込まれていることにお気づきでしょうか。その２階バルコニーに注目してください。たくさんの洗濯物がバルコニーに干してありますが、「物干し竿と洗濯物」は意図的に映し込まれています。映画「時をかける少女」の中にも「物干し竿と洗濯物」が現れる場面が２度もあるのです。これも「東京物語」のオマージュです。
「北尾千津子」が事故に遭ったのは１９８７年１０月２７日（火曜日）の出来事でした。小津安二郎監督の映画「東京物語」の劇場公開日は１９５３年１１月３日（火曜日）でした。気づきましたか、同じ「火曜日」です。「１０月２７日」の翌週同一曜日が「１１月３日」です。
林千勝先生解説（エノラ・ゲイはなぜ一旦広島上空を通り過ぎ、引き返したのか）の地図を見ると、米軍のエノラ・ゲイ機は、１９４５年８月６日（月曜日）、尾道の市街の上空を２度も通過していたことがわかります。大林宣彦監督が向島に「戦艦大和の実物大のロケセット」を展示し、尾道に観光客を呼び込もうとしたことに大激怒した理由がもっとよくわかりました。世間の人々によって語られることは皆無ですが、１９９１年５月１１日劇場公開の映画「ふたり」には、前後のストーリーに何の脈絡もなく「バウムクーヘン」が現れる場面があるのです。実加（石田ひかりさん）がオバケの千津子（中嶋朋子さん）から赤い糸くずを受け取って引出しにこれをしまう場面です。尾道がメイン舞台の映画なのに、「ワッフル」でなく「バウムクーヘン」だったのです。その場面の意味が３０年ぶりに理解できました。似島の捕虜収容所に居たドイツ人菓子職人が作って１９１９年３月に「広島県物産陳列館」で展示販売されたのが「バウムクーヘン」だったのです。「広島県物産陳列館」というのは、現在の「広島原爆ドーム」です。
映画「ふたり」のラストシーンで、「実加」を演じた石田ひかりさんの背後に「松本病院」が映り込んでいる理由をご存知ですか。また、「実加」を演じた石田ひかりさんの右手に「おのみち生涯学習センター」がある理由をご存知ですか。
映画「時をかける少女」の主題歌は松任谷由実さんの作詞ですね。ところで、その「２番の歌詞」は、いったい誰のことをモチーフにしているのでしょうか。「１番の歌詞」の世界は、１９８３年（昭和５８年）４月の物語です。ところが、「２番の歌詞」の世界は、明らかに芳山和子とニセの深町一夫の世界ではないのです。特に「もつれて、もつれて、涙 枕を濡らすの」というのは、芳山和子の視点によって描かれたものではありませんでした。私は、４１年と半年の間、ずっと不思議に感じていました。世間の人々によって語られることは皆無ですが、実は、「２番の歌詞」の世界は、１９３３年（昭和８年）秋の物語だったのです。今振り返ってみると、その答えを導き出すためのヒントが１９８６年劇場公開「彼のオートバイ、彼女の島」の配役布陣に隠されていたのです。（原田貴和子さんと田村高廣さんのことです。）「幼い頃に遊んだ庭」というのは、岬の分教場の校庭のことです。「褪せた写真」というのは、小豆島の海岸で撮影された大石久子先生と１２人の児童たちの記念写真のことです。そうです、「菜の花」とは、木下惠介監督の映画「二十四の瞳」のことであり、「月は東に、日は西に」というのは「瀬戸内海」のことだったのです。「時をかける少女」の「２番の歌詞」の世界は、１９３３年（昭和８年）秋に行われた日帰り修学旅行の際、大石先生が大衆食堂で偶然再会した「まっちゃん」こと川本松江の経験を歌にしたものだったのです。その証拠に、「立花先生、福島先生、芳山和子の立ち位置」が「大石先生、田村先生、まっちゃんの立ち位置」と真逆の方向から撮影されています。根岸季衣さんの背後から撮影された理由は、「まっちゃんの悲しい悲しい心情」と「立花先生の嬉しくて嬉しくて仕方がない心情」が真逆の感情であったため、大林監督は、あえて「木下アングル」とは逆の方向から撮影することによってその場面をオマージュしているのです。
映画「時をかける少女」で尾美としのりさんが演じた堀川悟朗は、どうして不自然に３度も「俺ションベンに行ってくる」と言うのでしょうか。尾美さんは、その前年公開の映画「転校生」で斉藤一夫を演じた俳優です。「御袖天満宮の境内」で小便を垂れたのが斉藤一夫だったからでしょうか。でも、その回数は、小林聡美さんが立ち小便をする一夫を演じたのを含めても２度だけです。どうして３度も語ったのか、その答えは「東京物語」を見ればすぐにわかります。なんと、「東京物語」には平山京子が筒湯小学校へ出勤する場面が３度あり、その都度、家族に向かって「行って参ります」と告げていたからなのです。特に、最初の場面で、京子は連続３回で「行って参ります」と告げています。
大石久子先生が「岬の分教場」に赴任したのは昭和３年（１９２８年）４月４日（水曜日）でした。その９０年後は平成３０年（２０１８年）４月４日ですが、その日も「水曜日」でした。２０１８年（平成３０年）４月４日に発売された知世さんのＤＶＤは、知世さん５０歳の誕生日コンサートの様子。えっ？これは偶然なんですか。そんなはずがないですよね、これはいったい何を示唆していると思いますか。「２０３３年４月１６日の物語」なのではありませんか。白い湯気を吸ってしまった日から５０年目の「土曜日」ですもの。
バウムクーヘンの意味が３３年ぶりに理解できて私は幸いです。
千津子「寒くなってきたね」、
実加「へぇー、オバケさんでも感じるの。」
おもしろおかしく描かれていますが、これらのセリフは、笠智衆さんが映画「東京物語」で演じた平山周吉の「あぁ、今日も暑うなるぞ」のセリフと深い関係があるはずです。
当時１５歳の大林宣彦少年が浄土寺のロケ現場で耳にした「あぁ、今日も暑うなるぞ」というセリフは１９５３年８月１６日に収録されたものでした。
映画「東京物語」が劇場で公開された１１月３日当日、大林少年は、「寒くなってきたね」と心の中で答えていたのかもしれません。
映画「ふたり」は、映画「転校生」のロケ地と同一地で数多く撮影されています。
また、映画「転校生」のラストシーンで、小林聡美さんが演じた斉藤一美がトラックを追い駆けて走る場面のロケ地は、映画「東京物語」のオープニングシーンのロケ地でもあります。
大林宣彦監督とそのスタッフは、ロケ地を意図的に選んでいます。
ちなみに、映画「ふたり」のラストシーンは、尾道市東久保町の坂道で撮影されたものです。
坂下から制服姿の石田ひかりさんが現れますが、その地点は、１９５３年８月に小津安二郎監督が「尾道市立筒湯小学校」の旧木造校舎を撮影するためカメラをセットしたポジションそのものです。
その次の場面で女子高生は中嶋朋子さんに替わりますが、彼女の「顔」でなく「お尻」が撮影された理由は、彼女の背後に「筒湯小学校」があったためです。
同校は映画のスクリーンには映し出されませんが、毎年１０月２７日から１１月３日までの１週間に数多くの映画ファンが「千津子の事故現場」を訪問することが期待されているのです。
その理由は、「千津子の事故現場」を訪問した人は、必ずその帰り道で「小津ポイント」である「筒湯小学校」と「浄土寺」とを見ることになるためです。
尾道の海岸通りは、１９８１年に映画「転校生」のラストシーンが撮影されたロケ地です。
「転校生」のストーリーを知っている人が実際に海岸通りを歩いてみると、誰もが地理的な違和感を覚えるはずです。
それは、小林聡美さんが演じた斉藤一美は、「斉藤一夫の家」の前を出発したトラックを追って福山方面へ向かって走ったはずなのに、実際のところ一美を演じた小林聡美さんは、つい先ほど出発したはずの「斉藤一夫の家」へ向かって走っていたからです。
これも意図的な仕込みです。
「転校生」のラストシーンの最初のロケ地は、「東京物語」のオープニングシーンのロケ地と同一場所です。
カメラの撮影方向が１８０度逆であるため、ほとんどの人は、それが同一地であることに気付かないものです。
大林宣彦監督とそのスタッフは、「海岸通り」を訪問する人のため「時間と空間の無限ループ」を味わうことができるよう仕込んでいたのです。
3:40
この場面で現れる「中嶋朋子さんの黒髪」は、ラストシーンの画と対になっています。
この表現手法は、映画「東京物語」で小津監督が多用した表現手法とまったく同じです。
あらゆる場面にオマージュが仕込まれているのです。
１９９０年に「糸崎のミカン倉庫」の中で撮影された「石田ひかりさんの入浴シーン」は、１９６０年に「宿禰島」で新藤兼人監督によって撮影された「乙羽信子さんのドラム缶風呂入浴シーン」のオマージュです。
岩子島の西岳山山頂から眺めると、「糸崎のミカン倉庫」の跡地と「宿禰島」とがちょうど対岸の位置関係にあることが容易にわかります。
映画「転校生」のラストシーンに注目してください。
斉藤一夫を演じた尾美としのりさんの背後に「浄土寺山」が、斉藤一美を演じた小林聡美さんの背後に「仁井時計店の看板」が映し込まれています。
これは偶然などではありません。
これは、１９５３年１１月３日劇場公開の映画「東京物語」のオマージュです。
石田ひかりさんと奈美悦子さんがぶつかる場面のロケ地は、１９８２年４月１７日劇場公開の映画「転校生」のロケ地でもあります。
小林聡美さんが演じた斉藤一夫が男子クラスメートの尻を何度も何度も蹴り上げた場面のロケ地です。
「松本病院」が石田ひかりさんの背後に映り込んでいる理由は、１９５３年８月にその正面玄関前辺りに小津監督がカメラをセットして浄土寺を撮影したからです。
大林監督は、真逆のアングルでもって「目には見えない小津組」の姿を石田ひかりさんとともに撮影したからです。
映画「東京物語」のラストシーンで平山京子先生の背後に「１９５３年７月の暦」が映り込むことにお気づきでしょうか。
その暦で「１２日」がいったい何曜日であるのか確認してみてください。
私は、映画「転校生」を見た直後から違和感を覚えていました。
どうして斉藤一美の１５歳の誕生日は「１９８１年７月１２日（日曜日）」だったのでしょうか。
なんと「１９５３年７月の暦」と「１９８１年７月の暦」とは曜日配列が同一だったのです。
小津安二郎監督が１９５３年８月に尾道ロケを敢行した際、大林宣彦少年は１５歳でした。
映画「ふたり」には、神永青年が学校帰りの実加と真子に会って、万里子がしたことを詫びる場面があります。
その場面において、三人の背後に「平山周吉の家」とされた民家がバッチリ中央に映し込まれていることにお気づきでしょうか。
その２階バルコニーに注目してください。
たくさんの洗濯物がバルコニーに干してありますが、「物干し竿と洗濯物」は意図的に映し込まれています。
映画「時をかける少女」の中にも「物干し竿と洗濯物」が現れる場面が２度もあるのです。
これも「東京物語」のオマージュです。
「北尾千津子」が事故に遭ったのは１９８７年１０月２７日（火曜日）の出来事でした。
小津安二郎監督の映画「東京物語」の劇場公開日は１９５３年１１月３日（火曜日）でした。
気づきましたか、同じ「火曜日」です。
「１０月２７日」の翌週同一曜日が「１１月３日」です。
林千勝先生解説（エノラ・ゲイはなぜ一旦広島上空を通り過ぎ、引き返したのか）の地図を見ると、米軍のエノラ・ゲイ機は、１９４５年８月６日（月曜日）、尾道の市街の上空を２度も通過していたことがわかります。
大林宣彦監督が向島に「戦艦大和の実物大のロケセット」を展示し、尾道に観光客を呼び込もうとしたことに大激怒した理由がもっとよくわかりました。
世間の人々によって語られることは皆無ですが、１９９１年５月１１日劇場公開の映画「ふたり」には、前後のストーリーに何の脈絡もなく「バウムクーヘン」が現れる場面があるのです。
実加（石田ひかりさん）がオバケの千津子（中嶋朋子さん）から赤い糸くずを受け取って引出しにこれをしまう場面です。
尾道がメイン舞台の映画なのに、「ワッフル」でなく「バウムクーヘン」だったのです。
その場面の意味が３０年ぶりに理解できました。
似島の捕虜収容所に居たドイツ人菓子職人が作って１９１９年３月に「広島県物産陳列館」で展示販売されたのが「バウムクーヘン」だったのです。
「広島県物産陳列館」というのは、現在の「広島原爆ドーム」です。
映画「ふたり」のラストシーンで、「実加」を演じた石田ひかりさんの背後に「松本病院」が映り込んでいる理由をご存知ですか。
また、「実加」を演じた石田ひかりさんの右手に「おのみち生涯学習センター」がある理由をご存知ですか。
映画「時をかける少女」の主題歌は松任谷由実さんの作詞ですね。
ところで、その「２番の歌詞」は、いったい誰のことをモチーフにしているのでしょうか。
「１番の歌詞」の世界は、１９８３年（昭和５８年）４月の物語です。
ところが、「２番の歌詞」の世界は、明らかに芳山和子とニセの深町一夫の世界ではないのです。
特に「もつれて、もつれて、涙 枕を濡らすの」というのは、芳山和子の視点によって描かれたものではありませんでした。
私は、４１年と半年の間、ずっと不思議に感じていました。
世間の人々によって語られることは皆無ですが、実は、「２番の歌詞」の世界は、１９３３年（昭和８年）秋の物語だったのです。
今振り返ってみると、その答えを導き出すためのヒントが１９８６年劇場公開「彼のオートバイ、彼女の島」の配役布陣に隠されていたのです。（原田貴和子さんと田村高廣さんのことです。）
「幼い頃に遊んだ庭」というのは、岬の分教場の校庭のことです。
「褪せた写真」というのは、小豆島の海岸で撮影された大石久子先生と１２人の児童たちの記念写真のことです。
そうです、「菜の花」とは、木下惠介監督の映画「二十四の瞳」のことであり、「月は東に、日は西に」というのは「瀬戸内海」のことだったのです。
「時をかける少女」の「２番の歌詞」の世界は、１９３３年（昭和８年）秋に行われた日帰り修学旅行の際、大石先生が大衆食堂で偶然再会した「まっちゃん」こと川本松江の経験を歌にしたものだったのです。
その証拠に、「立花先生、福島先生、芳山和子の立ち位置」が「大石先生、田村先生、まっちゃんの立ち位置」と真逆の方向から撮影されています。
根岸季衣さんの背後から撮影された理由は、「まっちゃんの悲しい悲しい心情」と「立花先生の嬉しくて嬉しくて仕方がない心情」が真逆の感情であったため、大林監督は、あえて「木下アングル」とは逆の方向から撮影することによってその場面をオマージュしているのです。
映画「時をかける少女」で尾美としのりさんが演じた堀川悟朗は、どうして不自然に３度も「俺ションベンに行ってくる」と言うのでしょうか。
尾美さんは、その前年公開の映画「転校生」で斉藤一夫を演じた俳優です。
「御袖天満宮の境内」で小便を垂れたのが斉藤一夫だったからでしょうか。
でも、その回数は、小林聡美さんが立ち小便をする一夫を演じたのを含めても２度だけです。
どうして３度も語ったのか、その答えは「東京物語」を見ればすぐにわかります。
なんと、「東京物語」には平山京子が筒湯小学校へ出勤する場面が３度あり、その都度、家族に向かって「行って参ります」と告げていたからなのです。
特に、最初の場面で、京子は連続３回で「行って参ります」と告げています。
大石久子先生が「岬の分教場」に赴任したのは昭和３年（１９２８年）４月４日（水曜日）でした。
その９０年後は平成３０年（２０１８年）４月４日ですが、その日も「水曜日」でした。
２０１８年（平成３０年）４月４日に発売された知世さんのＤＶＤは、知世さん５０歳の誕生日コンサートの様子。
えっ？
これは偶然なんですか。
そんなはずがないですよね、これはいったい何を示唆していると思いますか。
「２０３３年４月１６日の物語」なのではありませんか。
白い湯気を吸ってしまった日から５０年目の「土曜日」ですもの。