【先生が教える働き方のルール】14_労働時間・高度プロフェッショナル制度・勤務間インターバル制度

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語り手: 先生、「高度プロフェッショナル制度」について聞いたのですが、どういったものなのでしょうか？
助手: 高度プロフェッショナル制度は、働き方改革の一環として導入された新しい労働制度だよ。 簡単に言えば、高度な専門知識を持つ一部の従業員に対して、通常の労働時間規制を適用しない制度だね。
語り手: 労働時間規制を適用しないというのは、どういうことなのでしょうか？
助手: 通常、労働基準法では労働時間や休日に関する規定があるんだ。 でも、この制度が適用される人には、それらの規定が適用されないんだよ。 つまり、労働時間の上限や残業代の概念がなくなるということだね。
語り手: え？ それって、いくらでも働かせられてしまうということですか？
助手: そうならないように、厳しい導入要件や健康確保措置が設けられているんだ。 例えば、年収が1,075万円以上であることや、 労使委員会の決議、本人の同意が必要だし、 年間104日以上の休日を与えることなども定められているよ。
語り手: なるほど。 でも、なぜこのような制度が必要なのでしょうか？
助手: これは、時間にとらわれず自由に働きたい高度専門職の人たちのニーズに応えるためだよ。 例えば、金融商品の開発や新技術の研究開発など、 創造的な仕事をする人たちには、 決まった時間で働くよりも、自分のペースで集中して働いた方が良いこともあるんだ。
語り手: 確かに、そういう仕事もありそうですね。 でも、健康面が心配です。
助手: そのとおりだね。 だからこそ、健康確保措置が重要なんだ。 例えば、勤務間インターバル制度の導入や、 健康管理時間の把握、そして定期的な健康診断などが義務付けられているんだよ。
語り手: 勤務間インターバル制度というのは、どういったものなのでしょうか？
助手: 勤務間インターバル制度は、 1日の勤務終了後、次の勤務までに一定時間以上の休息時間を確保する制度だよ。 例えば、11時間のインターバルを設定すれば、 夜9時に仕事が終わった場合、翌日は朝8時まで仕事を始められないんだ。
語り手: なるほど、休む時間を確保できるんですね。
助手: そうだね。 この制度は高度プロフェッショナル制度だけでなく、一般の労働者にも導入が推奨されているんだよ。 働き方改革関連法で、企業の努力義務になっているんだ。
語り手: 高度プロフェッショナル制度は、どんな職種が対象になるのでしょうか？
助手: 法律で定められているのは、 金融商品の開発業務、資産運用業務、アナリスト業務、コンサルタント業務、研究開発業務などだね。 いずれも高度な専門知識が必要で、成果で評価されやすい仕事だよ。
語り手: でも、そういった仕事だと、つい頑張りすぎてしまいそうです。
助手: その通りだね。 だから、この制度を導入する際には、労使委員会で様々な事項を決議する必要があるんだ。 例えば、健康管理時間の把握方法や、健康・福祉確保措置の内容などだよ。
語り手: 労使委員会というのは、どんな組織なのでしょうか？
助手: 労使委員会は、労働者の代表と使用者の代表で構成される組織だよ。 この委員会で、高度プロフェッショナル制度の導入に関する重要事項を決めるんだ。 決議には委員の5分の4以上の賛成が必要で、さらに労働基準監督署への届出も必要なんだよ。
語り手: なるほど。 従業員の意見も反映されるんですね。
助手: そうだね。 さらに、個々の労働者の同意も必要だし、 同意しないことで不利益な扱いを受けないことも保証されているんだ。
語り手: 制度の導入には、かなり慎重な手続きが必要なんですね。
助手: その通りだよ。 これは従業員の権利を守りつつ、新しい働き方を実現するための制度だからね。 ただし、一度導入しても、定期的に制度の運用状況を確認し、労働基準監督署に報告する必要があるんだ。
語り手: 働き方改革って、色々な側面があるんですね。
助手: そうだね。 高度プロフェッショナル制度は、その一つの形なんだ。 ただし、これはごく一部の労働者を対象とした特別な制度で、 多くの人には別の形での働き方改革が進められているよ。
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動画生成: NoLang (no-lang.com)
VOICEVOX:四国めたん
VOICEVOX:春日部つむぎ
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働き方のルール～労働基準法のあらまし～（2024年3月発行：東京労働局）
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