夏目漱石『坊っちゃん』解説|正統とは何か?
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- Опубликовано: 21 июл 2024
- 曲がったことが大嫌いで正義のために自身を顧みない坊っちゃん。
ずる賢い赤シャッに立ち向かい、そして清く正しく美しく敗れる。
痛快でユーモア溢れる親しみやすい言文一致の文章。
そこにこめられた正統への思いと敗者の美学。
漱石が近代日本を如何に捉えていたかという観点で読み解く。
#夏目漱石 #坊っちゃん
★目次
00:00 タイトル
00:16 テーマ(主題)
01:54 作品の読み解き
22:56 メッセージと感想
*坊っちゃん(ブログ)
necojara.com/natumesouseki-bo...
*猫じゃらし文芸部(サイト)
necojara.com/
大学で国文学科に在籍していた時、ゼミの発表で「坊っちゃん」を扱いました。ゼミでは坊っちゃんが最後に教師を辞めて電鉄(新しい文明の象徴)の技士になるという筋になっていて、坊っちゃんもやがて新体制に飲み込まれて行くことを漱石が描いていて興味深いと感じました。東京(新体制)から四国の田舎の学校(旧体制)に赴任して敗れて東京に帰るというのは今読み返すと、先日東京知事選に出馬した石丸伸二氏の市長vs地方市議会の議員(石丸市長が正しかったかどうかは別として)の対決に似ているなと感じました。石丸市長の後任市長は反石丸の人が当選して地方議会は旧体制に戻り石丸氏は完全に敗北しましたから。また「坊っちゃん」の学校の教員同士のいじめが神戸の小学校の教員同士のいじめ事件と似ていて、教育の現場は明治時代から何も変わっていないんだなと感じました。
坊ちゃん…小学生の時に読みました。当時はいまいちよく分からないストーリーだと感じましたが、今回の解説を聴くと意外と?社会人向けの作品だと思いました。
社会に出ると坊ちゃんが体験した理不尽や人のいやらしいさなどいくらでも垣間見えますよね。それに対する坊ちゃんの考えや行動に感情移入できるのはある程度社会を知った大人かなと。小学生の頃、正直つまらないと思った作品でしたが、今もう一度読み直してみたくなりました。
コメントありがとうございます。漱石は自由や個人主義を愛しましたが、それは利己的な自分中心主義ではありません。その歪みは西洋の思想を日本の伝統に充分に融合できず外形のみを受け入れたからだと思います。坊ちゃん(+山嵐、清)VS 赤シャツ(+支持派)のなかに、ほんとうの日本人らしさとは何かが問われていると思います。ぜひ再読ください!