【フリーBGM×小説】日曜のまどろみ ~シンジとナツキ~ / YASURAGICOM【公式】

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  • Опубликовано: 7 фев 2025
  • 「日曜のまどろみ」
    カーテンの隙間から、やわらかな朝の光が差し込んでいる。
    シンジはぼんやりと目を開け、隣を見る。ナツキがシーツにくるまり、小さく丸まっていた。肩が少し出ていて、そこだけひんやりとしていそうだった。
    そっとシーツを引き上げると、ナツキがもぞりと動く。寝ぼけた声で何かを呟き、彼の肩に顔をうずめた。まだ眠そうなまま、かすかに甘えたように鼻を鳴らす。
    起きてるのか、とシンジが小さく笑う。ナツキはまぶたを重たそうに持ち上げ、少しだけ彼を見つめた。
    まだ寝る、と呟いて、また目を閉じる。シンジの腕に手を伸ばし、そのまま自分の頬を押しつけた。
    何分寝るんだよ、と聞くと、ナツキはぼんやりと口を開く。三十分。さっきまで一時間って言ってなかったか。日曜の朝は時間の流れが違うの、と微かに笑って、また静かな寝息を立て始める。
    シンジは苦笑しながら、ナツキの髪を指で梳く。窓の外では鳥が鳴き、遠くで車の音がする。世界は確かに動いているのに、このベッドの中だけは時間が止まっているみたいだった。
    あと三十分。いや、もう少しだけ。
    シンジはナツキのぬくもりを感じながら、もう一度目を閉じた。

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