「大事なのは性的同意」予期しない妊娠に悩む女性を減らしたい 性教育に取り組む団体が伝える大切なこと (25/01/24
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- Опубликовано: 2 фев 2025
- 予期しない妊娠などに悩む女性たちの支援を続けるNPO団体が仙台にあります。当事者から相談を受けたり性教育の出前授業を行うなど若い世代に寄り添う取り組みを続けています。
NPO法人キミノトナリ 代表理事 東田美香さん
「15歳、16歳ぐらいの年齢だと思うが、とても大切な話。自分に関係ないと思うという人がいるが関係なくない」
この日、仙台市内の高校で1年生を対象に行われた「性教育の出前授業」。出前授業を行ったのは予期しない妊娠などに悩む女性たちを支援する仙台市のNPO法人「キミノトナリ」です。
若い世代にこそ性に対する正しい知識を持ってもらいたいと行なう出前授業。中でも特に重要だと伝えるのが「性的同意」です。性的同意とは、体が触れ合う性的行為の前にお互いが同意することです。性的同意がないままの性行為は予期しない妊娠につながることもあると伝え、高校生たちに考えさせました。
出前授業の様子
「もし今この状態で妊娠したという場合、女子の皆さん、赤ちゃんを産んで育てられる?男子の皆さん、パートナーに赤ちゃんを産んでもらって一緒に育てていくことはできる?」
避妊の方法や生理・妊娠の仕組みなど現実に起こりうることを想定しながら丁寧に伝える内容。この高校では4年前から毎年、1年生を対象にこの出前授業を行なっています。学校の授業では保健体育の時間に性に関する内容を教えますが、学校側は教科書的な知識にならざるを得ず、より具体的に理解を深めるため出前授業を依頼しているといいます。
仙台城南高校 保健担当 織田達哉先生
「性行為に対する男女間の考え方などに配慮しながら授業を進めなければいけないので、生徒たちにはすごく響くと思う」
先生の言葉通り、生徒たちは誰一人、茶化すことなく真剣に聞き入っていました。
男子生徒
「(検索した)情報が嘘か分からないのが怖いので。きょうの授業は学び甲斐があった」
女子生徒
「実際聞いて大事なことだと改めて確認できる講話だった。(出前授業をきっかけに)周りの人とも性について会話ができるのではと思う」
団体の代表理事・東田美香さんは思いをこう話します。
NPO法人キミノトナリ 代表理事 東田美香さん
「性の知識がなくて妊娠してしまった、NOがいえなかった、本当は嫌だったなど、そういう人を少しでも減らしたい思いで出前授業をしている」
東田さんたちの団体は月1回程度、25歳以下の女性を対象に悩み相談も行なっています。お菓子やジュースも用意し、遠慮なく相談に来てほしいと呼びかけます。対面での相談のほか、LINEやメールでの相談は常に受け付けていて、社会福祉士や助産師、弁護士など専門の資格を持つスタッフが相談に応じています。
相談内容の一例
「妊娠したかもしれなくて相談しました。まだ中3で14歳です。未受診妊婦で病院に行かなければいけないのですが、臨月に入る状態でどこに相談したらいいか分からず連絡しました」
これは、実際に寄せられた相談です。相談は増加傾向で、昨年度132人だったのに対し、今年度は今月上旬までに166人と、昨年度を上回っています。
NPO法人キミノトナリ 代表理事 東田美香さん
「半数が10代。高校生、大学生の年代。親と性の話ができないので、そういう意味で言えない人もいれば、いろんなレベルの子がいる」
相談の4割が「妊娠して困っている」という内容で、相談を受けると、スタッフが病院に同行するなど年齢や状況に応じた対応をしています。一方で、東田さんはそうなる前に正しい知識や性教育が必要だと訴えます。
NPO法人キミノトナリ 代表理事 東田美香さん
「一番大事な考え方は性的同意。誤った学習をしている子供が多いので、正しい性教育がかかせないと思っている」
「キミノトナリ」という団体の名前の通り、悩む女性の隣に寄り添い続けるという東田さん。一人で悩まず相談してほしいと繰り返し強調します。
NPO法人キミノトナリ 代表理事 東田美香さん
「性で不幸になる人を減らして、性で幸せになる人を増やすのが目的。一人で悩まないで私たちに相談してほしいと思っている」