蜻蛉(Dragonfly)

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  • Опубликовано: 24 сен 2024
  • トンボの飛び交う美味し国、日本
     フルート、エレクトリックピアノなどを使って、ゆったりとした曲を作りました。
     ユーチューブは、こちらです。
      • 蜻蛉(Dragonfly)
     夏の終わりから秋にかけて、すいすい飛び回る蜻蛉(トンボ)。
     種類によっては、晩春に姿を表すものもありますが、澄んだ秋空の下、田圃の周りを飛ぶトンボの姿は、やはり日本の原風景として郷愁をかきたてられます。
     昔、日本の国は、「秋津島(あきつしま)」と呼ばれていました。「あきつ」とはトンボの古称で、日本は古くからトンボの国だったのです。
     神武天皇が東征したおり、山頂から国見をして、その美しさに感嘆し、「あきつのとなめ(トンボの交尾)せる如し」と述べたといい、そこから大和の国、ひいては本州全体が「秋津島」とよばれるようになったとか。
     トンボは、不思議な能力をもっています。
     複眼は、小さな個眼が1万~3万個も集まっており、遠近両用で、上半分が遠視、下半分が近眼というすぐれもの。約270°もの視界があり、40m先で動いた小さな昆虫も見逃さない千里眼の持ち主だということです。
     また、トンボは他の昆虫と異なり、4枚の翅を1枚ずつ別々に動かせるので、自由自在な飛行が可能です。空中で静止(ホバリング)することもできます。飛ぶ向きを思いのままに変え、素早く身を翻すことができるので、目的地まで来てすぐに引き返すことは「蜻蛉返り」と表現されています。最高速度は、時速70キロを超えるとか。
     トンボと、日本古来の稲作、田圃は切っても切り離せません。春の終わりに田に水が入ると、前年に産卵された卵が孵化して幼虫のヤゴになります。ヤゴは水中で成長し、稲が大きく育ってきた夏の初めに羽化して、トンボとなります。暑い時期は山で過ごし、秋の実りの時期に田圃に戻ってきて産卵します。稲の害虫や、蚊やハエをよく捕食するため、益虫として扱われています。トンボは田圃の一年に合わせてうまく生活している生き物なのです。
     トンボの祖先は、石炭紀末期(約3億年前)に森に生息していた「メガネウラ」とされています。「大きな」を意味する「メガ」と「神経」を意味する「ネウロン」が組み合わさった、「巨大な翅脈を持つもの」という意味だそうです。メガの名の通り、当時、全長が約70センチもあったと推測されており、古生代から現在に至るまで、史上最大の昆虫だということです。
     トンボは、世界に5000種ほど、日本では、オニヤンマ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、アキアカネなど約200種もいて、ほとんどが1年でその一生を終えます。
     「赤とんぼ」は、アキアカネなど体が赤いトンボ全体を指した俗称ですが、赤くなるのは主に雄だそうです。夏場は暑さを避けて山に住み、成熟する秋頃にかけて赤く色づき、平地に移動してくるといいます。
     近年、都市やその周辺では、赤とんぼをみることが少なくなってきましたが、夕焼けを背景に、滑るように空を飛ぶ赤とんぼの姿を、いつまでも見続けたいものですね。

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