井上 将行(東大・教授)「ラジカル反応による複雑分子構築の単純化」(第十回Vシンポ)

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  • Опубликовано: 25 янв 2025
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Комментарии • 1

  • @chemstationch
    @chemstationch  4 года назад

    講演中の質問を井上先生から回答いただきました。ありがとうございました。
    1. Shinsuke
    質問:酸素濃度が反応に影響を与えるのか気になります。。
    回答:酸素濃度は反応速度に大きな影響を与えます。反応によって、酸素の導入の速度、Et3Bの当量、それぞれのフラグメントの当量に変更を加えています。
    2. kao
    質問:(ヘテロカップリングについて)2種類の基質の加え方とか工夫されているんでしょうか?
    回答:基質は同時に存在させています。基質によってα-アルコキシラジカルの生成速度が異なることがあるため、生成速度が遅いフラグメントの当量を増やすことがあります。
    3. Daisuke Motoki
    質問:交差ラジカルカップリングでホモカップリングを抑制することは可能ですか?
    回答:同時にラジカルを発生させているため、完全に抑制することは今のところ困難です。上記のような当量の制御によって、ある程度は抑制できます。
    4. 20_0001 藤本(Fujimoto)
    質問:今アセチル基が保護基だけど、もっと良い保護基が開発されるなら、その保護基はどんな官能基をもっていますか?
    回答:どのような保護基が優れているかは、合成戦略・反応に依存します。保護基上の官能基の反応性が、基質の反応性と完全な直行性を持っていれば、その官能基は保護基として利用できます。ですので、有機化学で取り扱っているあらゆる官能基は、理論的には使用可能です。
    5. Makoto YAMASHITA
    質問:最後のパート、アルデヒドがラジカルと反応する前にEt3Bと錯形成してLUMOが下がって反応性上がってるということはありますか?
    回答:Et3Bによる錯形成とラジカル捕捉は、付加反応の事前・事後に対応するので、事前の錯形成によって、アルデヒドのLUMOが下がってから付加が進行し、その後Et3Bのラジカル捕捉が起こることは十分考えられます。