★音楽紀行★ベートーヴェンの「不滅の恋人」を訪ねて / ベートーヴェン記念博物館 / Martonvásár , Hungary / マルトンヴァーシャール （ハンガリー） ～中欧

ベートーヴェンの「熱情」が作曲されたMartonvásárマルトンヴァーシャール（ハンガリー）。
「不滅の恋人」との永遠の恋に思いを馳せる旅。
私達はベートーヴェンの軌跡を追う事も旅のテーマにしています。
今回はBudapest-Deli から電車で40分、ベートーヴェン縁（ゆかり）の町に到着しました。
とても緑豊かで静かな田園地帯です。
マルトンヴァーシャールにあるブルンスヴィク伯爵の広大な居城（別邸）の中にベートーヴェン記念博物館があります。
ベートーヴェンとブルンスヴィク家の関わりの分かる貴重な展示品が綺麗な室内に飾られています。
ベートーヴェンの楽譜、ベートーヴェンの使っていたピアノ。
そして彼の「不滅の恋人」が誰だったかを知る事となります。
テレーゼとヨゼフィーネの姉妹は伯爵の娘です。
近年発見されたベートーヴェンの13通のラブレターから「不滅の恋人」は妹のヨゼフィーネと分かりました。
彼は恋人に別れの言葉を書いています。「永遠にあなたのもの。永遠に私のもの。永遠に私たちのもの。」と。
アンタル・ブルンスヴィック伯爵令嬢の美しいヨゼフィーネ・ブルンスヴィクとベートーヴェンの18世紀の神秘的なラブストーリーです。ベートーヴェンの熱情にも関わらず、ヨゼフィーネはヨーゼフ・デイム伯爵と結婚してウィーンに移り住みました。
2020年のベートーヴェン生誕250周年を記念してリニューアルされたテーマ別展示を見れば二人の恋愛関係が分かります。
バーチャルリアリティで屋敷内部を巡り城とブルンスヴィク家の歴史を学びながら、神聖ベートーヴェンに出会えます。
ベートーヴェンの楽譜、ベートーヴェンの髪の毛が入ったロケット、1846年にフランツ・リストが使用した1829年製のシュトライヒャーピアノの品々も展示されています。
ベートーヴェンとブルンスヴィク家との物語は1795年アンタル・ブルンスヴィーク・ジュニア伯爵の妻アンナ・ゼーベルクが若くして有名だったベートーヴェンと出会って始まりました。
彼女はベートーヴェンにウィーンに住む娘たちのピアノレッスンを依頼しました。姉妹は16回のレッスンを受けました。
そのことを記念した詩「あなたを想う」が展示の記念アルバムに収録されています。
ベートーヴェンはブルンスヴィクの息子フランツとも親しくなって、ブダ城の劇場でアレクサンドラ・パブロヴナを称えるコンサートで演奏する機会を得ました。
この公演の際にベートーヴェンはマルトンヴァーシャールのブルンスヴィク伯爵の城に招待され、その後も大変気に入って何度も訪れては伯爵一家と共に長く滞在したそうです。
ベートーヴェンとフランツ、そして長女テレーゼとの友情は深まりました。
フランツは彼とハンガリー劇場との間を取り持ち、ベートーヴェンはハンガリーの人々に捧げられた作品「イシュトヴァーン王、あるいはハンガリー人の最初の恩人」（「シュテファン王」）と「アテネの廃墟」の音楽を作曲しました。
フランツにはピアノソナタ「熱情」を捧げ、テレーゼにはピアノソナタ第24番「テレーゼ」 嬰ヘ長調』を捧げたのです。
そんなブルンスヴィク家との関わりの中で、ベートーヴェンはテレーゼの妹ヨゼフィーネに恋心を抱いたのでした。
二人の恋愛は結婚には至らなかったのですが、二人の絆は生涯続いたようです。
「不滅の恋人」の舞台がここマルトンヴァーシャールだったのですね。
大きな池のある緑豊かな広いお庭を歩きながら、散歩好きなベートーヴェンも何度も歩いたのだろう思うと、ここが気に入ったベートーヴェンに共感しました。とにかく空気の良いリフレッシュ出来る気持ちの良い場所です。
駅に行く帰り道、Cocp Szuperコープがありました。田舎のコープはブダペストより安い！初めて見たコープオリジナルの調味料を買いました。　
ブダペストから30km、40分の田園列車旅でした。
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アーティスト: incompetech.com/