番外編:布川了『田中正造と天皇直訴事件』17頁後ろから3行目〜24頁2行目

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  • Опубликовано: 25 ноя 2024
  • 【直訴決行】
    田中正造が直訴しようと「謹奏」を手に、「お願いでございます」と走り寄った。だが、躓いて、警護の警官に取り押さえられる。謹奏を持った手も押さえられる。天皇の隊列のなかにいた武装した供奉(ぐぶ)隊員は列を離れた。しかし、取り押さえられたのを見て、隊列に戻る。ただし、騎兵の伊知地季盛は、馬の向きを急に変えたため、馬とともに転倒。天皇を乗せた車は何事もなかったように通り過ぎた。しかし、田中は、天皇が一瞥し、自分の声を聞いたたと信じている。
    警視総監は「謹奏」を麹町署長から受け取り、訴え人が田中正造なので、丁寧に扱うように注意し、内務大臣と検事局に連絡。つまり、末端で処理したのではなく、上から何らかの意向が働くことになる。
    一方、石川半山(安次郎)は、日記に自分の案を田中がおこなったと書く。しかし、布川は、田中がもっと前から佐倉宗吾に言及していたことを紹介する。ただし、布川は佐倉宗吾と同一視する義人観に反対の立場なので、憲法・法律遵守を訴えるためだったと見ているようだ。
    しかし、天皇直訴そのものを田中は法に則ったものだととらえていたのだろか。もし決死の覚悟だったのなら、法に則っていないと思っていたことになる。しかし、憲法の請願権の内に収まると考えていたというのか。それなら、筋は通るが、殺される覚悟だったという見方とは矛盾する。

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