田中紀子×宮台真司×迫田朋子:若年化するギャンブル依存症問題を放っておいていいのか【ダイジェスト】

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  • Опубликовано: 10 сен 2024
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    マル激トーク・オン・ディマンド 第1207回(2024年5月25日)
    『若年化するギャンブル依存症問題を放っておいていいのか』
    ゲスト:田中紀子氏(ギャンブル依存症問題を考える会代表)
    司会:迫田朋子、宮台真司
     大リーグ大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏のスポーツ賭博問題で、あらためて注目を集めているギャンブル依存症。賭けた金額の大きさや大谷翔平という希代のスーパースターの預貯金を引き出すことが可能だった水原氏の特殊な立場から、メディアはこれを特別な事例として扱っているが、果たしてそうだろうか。
     今やギャンブルは誰もがスマホで簡単に参加できる時代だ。公営競技として日本で法律で認められている競馬、競輪、競艇、オートレースの4つのギャンブル(賭博)も実際に競技場に行く必要はなく、手元のスマホ一つで何度でも賭けることができる。しかも支払いはクレジットで後払いが可能なものもあり、。中にはカードに付帯するポイントでベット(賭け)ができるものまであるという。これは合法的なギャンブルの話だが、より深刻なことに、日本では違法となるスポーツ賭博やオンラインカジノなども、ネット経由で誰もが簡単に手を出せる状態になっているのだ。もちろんこれは違法だが、それを取り締まることは容易ではない。また、警察も真面目に取り締まろうとしているようには見えない。
     実は今の日本では、水原氏と同様の、いやもしかするとそれ以上に深刻な問題を抱えるギャンブル依存症の人が大勢いたとしても、まったく不思議ではないのだ。
     自身がギャンブル依存症に苦しんだ経験を持ち、自らが代表を務める「ギャンブル依存症問題を考える会」を通じて依存症者の相談に乗ったり、啓発活動を行っている田中紀子氏によれば、会に相談に来る人の8割近くが20代、30代の若者だという。ことにコロナ禍以降、ギャンブルにはまる人の若年化の傾向が顕著だそうだ。ここ数年の変化は、10年前に会を立ち上げた田中氏にとっても驚くほど急激だという。特に仮想的に行われるオンラインカジノは、海外の事業者が規制の緩い日本をターゲットにしているため、これにはまる人が急増していると田中氏は指摘する。
     ギャンブル依存症は治療が必要な病気だ。自分はそんなものに罹るはずはないと思っている人が、ちょっとしたきっかけでやめられない状態となり、負けをギャンブルで取り返そうとしている間に雪だるま式に借金が膨れ上がる。そして早晩、生活に支障をきたすようになるが、その問題を誰にも相談できないで、一人で抱えている場合が多い。そもそも自分自身がギャンブル依存症であることを認識できない場合が多いのだという。借金で追い込まれた挙げ句、犯罪に手を染め、それが表沙汰になった時、初めてその人がギャンブル依存症に苦しんでいたことが表面化する。アメリカ精神医学会の診断基準DSM5では「ギャンブル障害」、WHOが出している国際疾病分類ICD10では「病的賭博」という用語が使われる。
     政府は2016年に成立させた統合型リゾート推進法によるカジノ解禁に合わせ2018年にギャンブル等依存症対策基本法を制定しているが、同法は毎年5月14日から20日までの1週間を「ギャンブル等依存症問題啓発週間」と定めている。しかし、つい最近、水原氏のギャンブル横領事件があれだけ大きく報道されたにもかかわらず、恐らく先週1週間が法が定めるギャンブル依存症の啓発週間だったことを知る人はほとんどいないだろう。啓発週間の存在を伝える報道や、実際に啓発を目的とする報道は数少なかった。田中氏は政府のギャンブル依存症対策は予算も不十分で、とても本気で取り組んでいるとは思えないと、怒りを露わにする。
     そもそもギャンブルは公営競技だけで関係する省庁が農水省、経産省、国交省と複数にまたがり、さらにスポーツくじtotoは文科省、パチンコ・パチスロは風営法の警察庁と多岐にわたり、それぞれが縄張り化しているため、政府としての一体的な取り組みが行われにくい。現状では日本政府がオンラインカジノに対する規制を強化する方向性はまったく見られず、逆にスポーツベットという名の新たなスポーツ賭博を推進する団体が活動を活発化させているのが実情だ。
     田中氏は近年、若者の人口が減っているとか、若者の貧困化が問題視されているにもかかわらず、若者をより貧困にさせ社会から排除することにつながるギャンブルが完全に野放しになっている日本の状況は、どう考えてもおかしいと語る。若者をギャンブル依存症から守るために今こそ対策が必要だと訴える田中紀子氏と、社会学者の宮台真司とジャーナリストの迫田朋子が議論した。
    【プロフィール】
    田中 紀子 (たなか のりこ)
    ギャンブル依存症問題を考える会代表
    1964年東京都生まれ。86年昭和女子大学短期大学部国文科卒業。2014年、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」を設立し代表に就任。20年より兵庫県、東京都ギャンブル等依存症対策推進計画策定委員。著書に『ギャンブル依存症』、『三代目ギャン妻の物語』など。
    宮台 真司 (みやだい しんじ)
    社会学者
    1959年宮城県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京都立大学助教授、首都大学東京准教授、東京都立大学教授を経て2024年退官。専門は社会システム論。(博士論文は『権力の予期理論』。)著書に『日本の難点』、『14歳からの社会学』、『正義から享楽へ-映画は近代の幻を暴く-』、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』、共著に『民主主義が一度もなかった国・日本』など。
    迫田 朋子 (さこた ともこ)
    ジャーナリスト
    1956年神奈川県生まれ。80年東京大学医学部保健学科卒業。同年NHK入局。アナウンサー、解説委員、制作局エクゼクティブ・ディレクターなどを経て2016年退職。同年よりビデオニュース・ドットコムに移籍。著書に『医療現場取材ノート』など。
    【ビデオニュース・ドットコムについて】
    ビデオニュース・ドットコムは真に公共的な報道のためには広告に依存しない経営基盤が不可欠との考えから、会員の皆様よりいただく視聴料(ベーシックプラン月額550円・スタンダードプラン1100円)によって運営されているニュース専門インターネット放送局です。
    (本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。)
    #マル激 #田中紀子 氏 #ギャンブル依存症 #迫田朋子 #宮台真司

Комментарии • 31

  • @watanabeakkie4795
    @watanabeakkie4795 3 месяца назад +12

    まずは、JRAおよび公営競技のCM禁止(少なくとも制限)。でも。収入減に悩むテレビ・ラジオで、こんなことを発言したら、間違いなく出禁でしょう…。

  • @perrier9508
    @perrier9508 3 месяца назад +3

    田中さんの話は面白い

  • @mmkkaakk32
    @mmkkaakk32 3 месяца назад +5

    この田中さんのマシンガントークは名作ですね。

  • @hiromi818
    @hiromi818 3 месяца назад +6

    あっ田中さんだ!

  • @user-xw1ef3ov2j
    @user-xw1ef3ov2j 3 месяца назад +4

    暫定的な答えになれればと思うに、MAXにBETできる金額を制限すれば、例えば競馬競輪なら1レースで500円までとか。
    パチンコパチスロなら当たりを10分の1の報酬にしてしまえば、社会問題としてはミニマムにできるはず。

    • @kotetsu0405
      @kotetsu0405 3 месяца назад +1

      国や業界団体がそうはさせない。

  • @02h67
    @02h67 3 месяца назад +2

    いいところでキレてて草

  • @user-od2fp3nr9w
    @user-od2fp3nr9w 3 месяца назад +1

    病気として認知されて診断書書いてもらえれば良いですね。うつ病に近いものがあると思います。

  • @user-tq7om3hg5c
    @user-tq7om3hg5c 3 месяца назад

    納得しましたパチンコ行ってきます

  • @sin10209
    @sin10209 3 месяца назад +3

    依存症の原因は各個人が抱える問題やストレスの度合いなんですよ
    ギャンブルじゃなくても酒タバコ、はてや買い物やら糖分やらソシャゲ、依存する状態や環境が揃えば誰しもなるんです。根底にあるのは楽しさなんですから、その楽しさにはけ口を求めてるんです。
    するとギャンブルに限らず依存するにいたる生活の問題を誰かが支えてやらないといけない
    でも、我々そんなことします? こいつ厄介だなぁっと感じたら切り捨てるでしょそれが家族でもなんでも
    それにほとんどの人は相手の生活問題を助けられません 日本人にそんな能力ないです。
    だからこれはもうある程度許容すべき問題なんですよ。ある程度をどうやって規制するかという課題と
    あと一つやはり相談できるなにかを作るしかないんです。これはかなり難易度高いですが。
    翻って若者がギャンブル依存症にかかるのは交友関係ですよ。
    若者今はカネにはさほど困ってません。でも交友すると我々の性質上相手に合わせなければならず、そこにギャンブルがあれば遊興はギャンブルになっちゃうんです。
    心情的には俺はギャンブル好きだと皆に合わせるために倒錯しちゃうんです。
    オンカジとかも同じで いくら稼いだぜっていう話題に乗るために自分もやってしまう。
    ちなみにやらずにその集団で話題を合わせるとエアプとか入れて弾かれます。

  • @user-jp1wp8mu2x
    @user-jp1wp8mu2x 3 месяца назад +3

    月に10万円をギャンブル使いました
    30年前なら、少しでも仕事をすればリカバ出来た。
    今だとリカバも出来ずに、キャッシュ地獄になるって
    これって戦後の借金地獄と同じだよな・・・

    • @poponsingers
      @poponsingers 3 месяца назад

      それを使わずに貯金してたら10年後1200万円。30年後3600万円。

    • @user-jp1wp8mu2x
      @user-jp1wp8mu2x 3 месяца назад

      ​@@poponsingers
      すさがに、釣りであってほしいくらいの誤読、、

    • @poponsingers
      @poponsingers 3 месяца назад

      @@user-jp1wp8mu2x 俺の計算能力バレたか(汗)

  • @ddfization
    @ddfization 3 месяца назад +2

    若年化のエビデンスがない。まさかこれ?3:38

  • @user-zz8bw6fs1s
    @user-zz8bw6fs1s 3 месяца назад +4

    株式投資がギャンブルというのは納得がいかない。もしもこれがギャンブルとするとNISAは国家が国民全体をギャンブルに巻き込もうとするということになるんだが、それはさすがにないと思います。

  • @atnpe_
    @atnpe_ 3 месяца назад

    馬を育てる人、エンジンをつくる人、自転車をつくる人、色んな人の生活ができなくなるって考えたら、無くすことは出来ないと思います。
    なので、どうしたらいいか…

    • @poponsingers
      @poponsingers 3 месяца назад +1

      転職…

    • @ewomo
      @ewomo 2 месяца назад +1

      例えば麻薬を違法化しようって時に、いやぁでも売人の生活もあるしなぁとか言うんですかね??

  • @55slash94
    @55slash94 3 месяца назад +8

    業界関係者の生活があるのでパチンコは残さなくてはいけませんが、依存症被害者の事を第一に考えたら公営ギャンブルやカジノは無くすべきです。

    • @hype0427
      @hype0427 3 месяца назад +3

      業界関係者の生活の事まで言い出したら、たとえば原発もやめれないじゃないですか。

    • @kotetsu0405
      @kotetsu0405 3 месяца назад +3

      公営ギャンブル関連の仕事の人もいるが…

    • @ewomo
      @ewomo 2 месяца назад +1

      なんで業界関係者の生活の心配なんかしなきゃならんのか。転職すりゃいいだろ

  • @user-cz2qt1tx9l
    @user-cz2qt1tx9l 3 месяца назад

    体に悪いスポーツなどがあります。相撲とかボクシングとか。でも、スポーツの選手がそれで飯を食ったり、観ている人の本能的欲求の何かを埋めたり出来ていて、結果、国家間の戦争が減るのなら(話が飛躍しているかもですが)、体に悪いスポーツもあっていいように思う。
    同じ理由で、ギャンブルもあった方がいいんじゃないかと思う。私はやらないけど。
    IRは外貨を稼げるならやった方がよいと思う。
    日本人は年収の何分の1しか賭けれないとかにすればいい。むしろパチンコの方が依存症の人が多そうだけど。

  • @user-hs6oz7dn2g
    @user-hs6oz7dn2g 3 месяца назад +5

    こちらの番組ではもっと本質を突いた問題提起をしていただきたいです。
    ギャンブル依存症自体はそれに引っかかる遺伝子なのだから、仕事しようと出世しようと同じドーパミン中毒になってどこぞでギャンブルするでしょうから、同じことのように思いますが、もちろん若いうちにはさせない方がいいという観点もありますがこの問題が抱えるもっと重大な観点があると私は考えます。
    それは、第二次大戦を背景として生まれている民族対立や高い生産性を維持しようというあほみたいな競争ごっこの為の既得権争いや各省庁と紐づけられている公営ギャンブル既得権と行政の裏金問題で、そうした背景が子供たちの人間関係や生育環境にギャンブルなどを無理やりねじ込もうと作用して、各省庁の競争が全体の効率を押し下げるという本末転倒な状態に陥っていることをわかっているのかわかっていないのか、わかっていないのだとしたら、おそらく統合失調症的な診断が下されるべきなので、一体何のための公務員試験なのかとも思いますが、やはり公務員は公僕というに相応しく奴隷教育の由来のものですので、支配階層には適さないのだろうということが、これらの問題の根幹に作用している最も重大な本質だと言えます。