間もなく終わる見る贅沢 宗谷本線 雄信内駅 (幌延町)

間もなく終わる見る贅沢 、贅沢路線 宗谷本線 雄信内駅
問寒別川を渡るキハ54系単行DC (4324D)です。
宗谷本線名寄以北を進み、
問寒別を過ぎると幌延町に入ります。
ローカル線の魅力は、ひとえに見る側(撮る乗る)の魅力だと思います。
しかしながら実際のところ、宗谷本線は存続の危機が噂されている路線です。
人影のない世界、溢れる自然の中を一途に列車が走ります。
キハ261系5000番台 濃いピンク色(紫がかったピンク色)の『 はまなす編成』充当の「サロベツ2号」
それを無条件に見る贅沢。
キハ261系0番台 「サロベツ2号」
問寒別駅にキハ54系単行 4321Dが到着。
宗谷本線は名寄以北がJR北海道の「単独では維持することが困難な線区」とされ、いわゆる「黄色線区」とされています。
乗り降りする人がなくとも、列車は淡々と時を刻みながら走ります。 　
この駅を含め、幌延町内の駅は幌延駅を除き、幌延町による維持管理駅として一旦廃止を免れた駅です。(令和3 年)
問寒別、糠南、南幌延、下沼の4駅（幌延町内）
秘境駅として知られている糠南駅。
(問寒別からの道は良く2.7キロほど。歩けないことはありません)
糠南駅にキハ54系単行 4321Dが到着。
列車は一日上下各3本しか止まりません。
近年の乗降客0人は続いていますが、この駅を目当てに列車で訪れる多くのファンがおられます。
駅舎の簡易さが駅存続の鍵のような気もします。管理維持費用面で有利・・・
町の方の利用はないのですが、単行気動車で乗り降りするファンの姿(必ずと言って良いほどある)を見て、この駅の存続確率は高いようにも思います。宗谷本線が特急ONLYの路線にならない限り
一旦廃止を免れながらも、存続を断念せざるを得ない駅が糠南の一つ先、
雄信内駅です。駅間は、秘境らしいところで、糠南からこの駅に行くには一旦天塩川の橋梁を渡り、R40に出て進んだのち、再び天塩川橋梁を戻る形で渡らないと辿り着くことができません。秘境と言うか、天塩川沿いの幽境のような場所にも思えます。牛にもびっくりしてしましいた。
朝の雄信内駅での下り4321D と 上り4324D、キハ54系同士の交換です。
一日のうち定期列車同士の交換は、この1回のみですが、
臨時便「THE ROYAL EXPRESS」の交換が上下ともこの駅で行われます。
来春の駅廃止の方向ですが、(JR北海道からの正式発表待ち)
現ダイヤで列車交換が行われていますし、またダイヤが乱れた際に有効な施設なので、信号所として残る可能性はあると思っています。
駅東側は深い森。木々の中に第4種踏切があります。
キハ261系5000番台 『はまなす編成』の「宗谷」です。
札幌から稚内まで、5時間10分かけて走ります。
付近には警報機のない第4種踏切が点在します。
踏切に列車接近を知られるタイフォンの音が山に響きわたります。
キハ261系0番台 「サロベツ2号」です。
雄信内は、高速化された構内で見られる１線スルー方式ではなく、Y字型分岐により列車が通過する際も、上下各別の線を通ります。
すっかり日が暮れた雄信内駅。上り「宗谷」が通過します。
窓の明かりに車内の人影が流れ、乗車率で健闘していることが伺われます。基幹特急を今のまま生かし続けること、それから「THE ROYAL EXPRESS」レベルの観光列車を増やす取組みをすることが、宗谷本線存続の課題ように思います。
問題はローカル線(各停)の維持ですが、これは妙案ありません。
今なお衰亡の途中で、なおさら見る側の贅沢さが際立つのです。
駅舎の上、夜空に浮かぶ月の位置が高くなりました。
もうひとつ、雄信内の駅舎の対応も問題の一つではないでしょうか？
幌延町が雄信内駅を存続させた理由は「宗谷本線の歴史を伝える国鉄型木造駅舎の希少性について考究が必要なこと」です。
残念ながら今回廃止の理由には、その建物の維持管理費がかかることがあげられています。今後仮に信号所として残ったとしても、何か新たなスキームが起こらない限り、安全性を考慮すれば取壊しとなるのが妥当でしょう。これだけ勇壮だと取壊費用も大きそうで、その捻出（恐らくJR負担）も課題ですが、やはり、その建物を今見るのはこの上ない贅沢なことかもしれません。駅票に望月がかかります。

[@user-fs1ny2ee4p]

お盆休み中に嫁さんの実家に帰省したので来春に廃駅に朝一の汽車に乗車して動画の3分後の交換折り返して帰ってきましたよ