“年間3000頭”駆除シカ猟に密着「命を循環させる」元料理人のシカ猟師が導き出した答え

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  • Опубликовано: 19 июн 2023
  • 宮城県石巻市にシカをしとめることを生業とする猟師の男性がいます。男性は、シカをそのまま廃棄するのではなく食材として蘇らせることで「命」を循環させることを信念としています。鈴木カメラマンの取材です。石巻市と女川町にまたがり、三陸海岸の最南端に位置する牡鹿半島。きれいな海と豊かな森に囲まれています。牡鹿半島でシカなどの駆除を行っている石巻猟友会、シカ猟師歴25年の小野寺望(55)さんです。
    シカ猟師 小野寺望さん:
    「増えすぎたシカを一定数まで抑えるために今から猟(駆除)します」
    山を猟師で囲み、猟犬でシカを追い込む巻狩りで駆除を行います。シカ猟師 小野寺望さん:
    「来たよ。これじゃ撃てないな。(シカの)対角線上に立たないで。来るものも来なくなるから。そのくらい敏感なんだ」
    カメラマン:
    「すいません」
    その後、遂にシカの群れを発見。カメラマン:「すごい数ですね」
    小野寺さん:「50頭以上はいると思うよ」慎重に近づく小野寺さんと、その後ろを追いかけるカメラマン。そして、一発の銃声が響きます。
    小野寺さん:「オスのいいシカだ」
    牡鹿半島では、約1万頭の二ホンジカが生息していて農作物や森林の食害など深刻な被害が出ています。そのため駆除が行われていますが、ほとんどが廃棄されています。しかし、小野寺さんたちは駆除して終わりではありません。
    シカ猟師の小野寺さんは元料理人「命を無駄にしない」
    シカ猟師 小野寺望さん:「無駄が無いように。せっかくの命なので頂いた命は美味しく食べられるようしようと思って食肉加工場を始めた」
    高校卒業後上京し、3年間フレンチレストランで働いていた小野寺さん。自分で調達した食材で友人をもてなすために狩猟免許を取得しました。自分でライセンスを取って肉を大切な人たちにご馳走したいと思ったのが始めたきっかけです。
    食肉として活かすため、その場で体内の血や熱を取り除きます。
    小野寺さん:
    「ちゃんと処理を。しばらく置いている間に悪くなるから、熱を持って」駆除した鹿に除菌効果のある電解水をかけ長期間保存できるようにします。
    小野寺さん:「(食肉にするため)安全対策の一つです」翌日、室温を1度に保った冷蔵室で毛や雑菌が付着しないよう丁寧に鹿肉を捌いていきます。
    小野寺さん:
    「皆さんがよく見るモモ肉の形です。ちゃんと処理しておいしく仕立てればみんなに喜んでもらえるものになるわけだし、殺したシカを2回殺さないように。1回殺した命を食べて再生させたい。そしたらシカも浮かばれるんじゃないかな」
    解体した肉は、真空パックに入れて2週間から1カ月間、冷蔵室で寝かせ水分や血を抜きうま味を凝縮させ完成させます。
    解体したシカの肉が運ばれた先は…「全くクセがない」
    シカの肉が運ばれた先は、JR仙台駅東口にある日本料理「George」です。
    店主 大宮譲司さん:
    「これが小野寺さんから仕入れたシカの肉です。丁寧な仕事しているからすごく美味しそうですよ」
    店主の大宮譲司さんは、小野寺さんの肉の味や考えに感銘を受け、シカ肉の料理を提供しています。
    店主 大宮譲司さん:
    「(命を無駄にしない)考え方とか肉に対する思いに共感してというか少しでも力になりたいと使っています。鹿肉の炭火焼きです、どうぞ」
    客:「ジビエって臭いんじゃない?クセがあるんじゃない?って思うんです。全くなくて。しっとりしていておいしいなって思います」
    シカ猟師 小野寺望さん:
    「駆除という名目でやってる以上、結果を出さなければいけないのは事実。だけど無慈悲に殺しているのは心がだんだん痛んでくる。だったら、ちょっとでも付加価値つけましょう。山から頂いてほんのおすそわけみたいに食べてもらえれば、それで喜んでもらえればいいかな」
    シカの命と向き合いどう生かしていくか、考える日々は続きます。
    猟友会などでは、牡鹿半島で1年間におよそ3000頭のシカを駆除していますが、シカの被害の拡大は続いています。
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