クラインフェルター症候群とは？妊娠できる？遺伝する？精子が採れる確率は？

[@user-jyanome-daisuki]

生物の基本形は、雌で哺乳類は、XとYの遺伝子が雌雄を決定する。本来、初期設定が雌の体をY遺伝子が雄に変化させる・・・・これが僕の認識ですが、Xが幾つ有ってもYが有れば、雄への切り替えS/Wが入ると考えてますが、何故、Xが複数有ったら完璧な雄に変化しないんでしょうか？・・・そこのところも解説して下さい。

[@産婦人科医解説Youtubeレ]

その認識であっています。Y染色体にSRY遺伝子が存在し、その遺伝子によって性腺が精巣に分化することで、性別が決定付けられていきます。
Xが複数あることが、どのようなメカニズムで性腺の分化を妨げるのか、は完全には解明されていませんが、以下の仮説があります。
①SRY遺伝子の影響力減弱: SRY遺伝子はY染色体上に存在し、雄性特徴の発現を促しますが、追加のX染色体があると、その効果は相対的に弱まります。つまり、SRYの影響力が追加のX染色体によって相殺される可能性があります。
②遺伝子のバランス: X染色体には性決定以外にも多くの重要な遺伝子が含まれています。これらの遺伝子は、体の発達や機能に広範な影響を及ぼします。追加のX染色体は、これらの遺伝子のバランスを崩し、通常の雄の性腺発達に影響を与える可能性があります。
③X染色体の不活性化: 哺乳類の雌では、二つのX染色体のうち一つがランダムに不活性化されます。しかし、XXYなどの場合、不活性化のプロセスが上手く機能せず、追加のX染色体が部分的に活性化したままの状態になることがあります。これにより、性の発達に影響を及ぼす可能性があります。
④ホルモンの影響: 性染色体の組み合わせは、性ホルモンのバランスにも影響を与えます。X染色体が複数ある場合、このホルモンバランスが変化し、通常の雄の性腺発達に影響を及ぼすことがあります。
これらの理由から、X染色体が複数存在する場合、完璧な雄に変化しないメカニズムが生じると言われています。