離散最適化基礎論 (第14回 (最終回)) 多項式時間近似スキーム 2025年1月28日

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  • Опубликовано: 8 фев 2025
  • 電気通信大学大学院情報理工学研究科情報・ネットワーク工学専攻
    岡本 吉央
    dopal.cs.uec.ac...
    離散最適化基礎論 (ジョブ・スケジューリングのアルゴリズム)
    40:22 授業の中で説明をとばしてしまったところを補足します.
    18ページ目の「J(short)に対する近似値 ≦ J(short)に対する最適値 + 2εT/5」という不等式が成り立つ理由を説明します (証明します).
    短いジョブの処理時間の総和をSとします.SをεT/5で割って,その商をq,余りをrとします (つまり,S = q(εT/5) + r).アルゴリズムでは,処理時間が ε
    T/5であるq個のジョブをm個の機械に最適に割り当てて,その後で,q個のジョブに対応させて,元の短いジョブを割り当てました.
    まず,J(short)に対する最適値の下界を与えます.処理時間の総和がSであるジョブをm個の機械に割り当てるので,J(short)に対する最適値はS/m以上です.このとき,S/m = (qεT/5 + r)/m ≧ (q εT/5)/m が成り立つことに注意します.
    アルゴリズムでは,まずq個の仮想的なジョブ (処理時間は ε
    T/5) をm個の機械に最適に割り当てるので,その時点の完了時刻は [q/m] εT/5 です ([.] は小数点以下切り上げを表します).そして,その後で短いジョブに置き換えますが,その置き換えによって,完了時刻は高々εT/5だけ増えます.したがって,J(short)に対する近似値は ([q/m]+1)εT/5 以下です.さらにこれは (q/m + 2)εT/5 以下です.
    一方で,J(short)に対する最適値は S/m 以上ですが,これは (qεT/5)/m = (q/m)εT/5 以上だと上で確認しました.そのため,J(short)に対する近似値は,最適値 + 2εT/5以下であることになります.これで説明 (証明) を終わります.

Комментарии • 1

  • @okamoto7yoshio
    @okamoto7yoshio  10 дней назад +1

    40:22 の辺りで忘れてしまったといった不等式の証明は説明欄 (概要欄) に書きましたので,そちらをご参照ください.