「歴史の探検を楽しんで」いよいよ4月に公開 多賀城南門 再建計画に遅れもかつての姿よみがえる〈宮城〉 (25/01/31

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  • Опубликовано: 8 фев 2025
  • 今年の注目をお伝えする「動き出す2025宮城」。今回は去年、創建1300年を迎えた多賀城です。復元された南門が今年4月に公開されます。
    多賀城は、奈良時代に東北方面の支配を広げるための軍事拠点や一帯を治めるための政治機関として作られ、大宰府と並ぶ当時の律令政府の拠点でした。11世紀中ごろに役目を終えてからは跡地が残されているだけで、現代の私たちにとっては当時を想像させるものはほとんどない状態でした。多賀城南門の再建計画は1990年代までに固まっていましたが、自然災害の影響で着手が遅れました。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「平成5年、6年ごろには基本設計的な部分はほぼできていたんですが、宮城県を襲った集中豪雨の影響があり、住民生活の方が優先だろうということで一度復元を中断した経緯があります」
    復元は、東日本大震災の発生でさらに先送りされ、創建1300年という節目に再建にこぎつけました。復元された南門は高さ14.5メートル、幅は塀も含めて33.6メートル。その大きさと堅牢さ、復元された色遣いなど圧倒されるような迫力です。
    堤勇高アナウンサー
    「南門の正面に来ましたが、ここの見どころはどういったところでしょうか?」
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「まずは南門の扉が開いていますけど、扉を中心に北をご覧いただきたい」
    多賀城の威厳を示すような大きな南門。その南門から北へまっすぐに伸び、政庁へとつながる大きな道路・大路。北極星のある真北に向かう配置は平城京など当時の都とも共通するもの。当時の天文知識や建築技術の高さに改めて驚かされます。現代の私たちからすると、南門がフレームのように見えるので面白い写真が撮れそうという観点も。
    「こういった遮蔽(しゃへい)された大きな南門、築地が出来上がったその一角の扉から見える景色を楽しんでいただければ」
    南門の復元にあたっては可能な限り、当時の工法で行なったそうです。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「柱がギザギザ、でこぼこしていますけど、槍の先端、穂先のような刃を使った槍鉋(やりかんな)という物をつかって削っているので、でこぼこになっているというものです」
    Q、柱にすでにひびが入っているように見える
    「本当に芯のある丸太材をそのまま使っている。中心と外側の収縮率が違っていて、こうやって割れてしまう。恐らく当時もこんな状況だったと思っています」
    当時はひびを防ぐ技術が開発されていませんでした。このひびは、歴史を感じるひび、とも言えます。ほかにも柱の組み方や瓦、使用する塗料など研究結果に基づいて当時の南門をできる限り忠実に再現したということです。南門から政庁へ向かう大路を進んでいくと…
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「この空間一帯が、今、我々が復元している南門(が使用されていた)8世紀後半ぐらいの鎮守府のあった場所と考えています」
    鎮守府とは軍事拠点のことです。当時の東北地方は朝廷に従う勢力と朝廷に従わない勢力がぶつかり合う境目のような地域。その中で、鎮守府は国境警備と領土拡大のための指揮を執る場所でした。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「軍人の中でも、ある程度役職のある人たちが集められて、出兵するときの訓示を頂いたり、そんな形になっていたのではないかなと思います」
    南門からずっと進むと正殿跡にたどり着きます。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「正殿を含めたこのあたり一帯は、政庁という国府の重要な儀式や政務を行う場になります」
    南門からも見えていた多賀城の政治の拠点、政庁。この正殿を中心に儀式や政務が行われたそうですが、この正殿前には当時の多賀城を直接手で触れられるものが残っています。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「石が敷かれていますが、正殿の正面にある平らというか、角が取れているものなどは奈良時代後半や平安時代初めくらいの石が残っています」
    当時の多賀城の石畳が一部そのまま残っているのです。復元された南門とはまた違う形で多賀城の歴史に思いをはせることができます。そして、この政庁も県によって復元されることが発表されました。今年、創建1301年となる多賀城。4月に一般公開となる南門を中心に、1300年の歴史を実感できる空間となりそうです。
    多賀城市文化財課 武田健市課長
    「まず南門の大きさを体感してもらいたいというのが一つと、古代多賀城の空間に浸っていただければなと。ちょっとした歴史の探検をできるようなそういったことを楽しんでいただければと思っています」

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