南越前町河野。
北前船の貿易で栄えた町だ。細い一本道を進んだ場所にあるのは、中村家住宅。中村家は、幕末から明治時代にかけ、北前船主として隆盛を極めた。
現在の主屋は、明治20年に建てられ、国の重要文化財に指定されている。
２０１８年から修理工事が行われ、今年４月、およそ５年半ぶりに一般公開が再開された。
中に入ると、広がっているのは、生活空間のダイドコロ。吹き抜けになっていて、壁には、明かりを取る窓。天井には、囲炉裏の煙を逃がす穴がある。また、階段は、ケヤキで造られた洋風のデザイン。手すりには、擬宝珠があり、高級感あふれる造りになっている。
その階段を三階まで上ると、大正２年に増築された望楼座敷。窓からは敦賀湾が見渡せ、かつてここから、中村家の住人が、北前船を眺めたと言われている。
一時代を築いた北前船の貿易。その頃の繁栄をしのばせる見事な佇まいだ。
4K映像。
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