アキレス腱断裂の症状と予防法を解説【現役整形外科医監修】

[@たな-k8o1h]

靭帯や腱は再生しないと聞きますがなぜアキレス腱は再生するのですか？

[@medivery_daigaku_hospital]

靭帯や腱の再生についてですが、確かに靭帯や腱は他の組織に比べて再生が難しいと言われています。これは、これらの組織が持つ特有の構造と血流の少なさが理由です。しかし、アキレス腱については再生が可能な場合があり、その理由はいくつかの要素に関連しています。
1. 血流の違い
靭帯や腱は一般的に血流が少ないため、組織が損傷した場合、十分な酸素や栄養素が供給されにくく、回復が遅れる傾向があります。しかし、アキレス腱は他の靭帯や腱と比較すると、周囲の組織から供給される血流が多いとされています。これにより、損傷した場合でも回復を助けるための酸素や栄養素が比較的早く届くため、再生が促進されると考えられています。
2. 組織の特性
アキレス腱は、日常の歩行や走行の際に非常に多くの負荷がかかるため、繰り返しのストレスに耐えられるような強固な組織構造を持っています。このため、損傷後も部分的に再生する能力が備わっているとされています。ただし、完全な再生ではなく、瘢痕（はんこん）組織として修復されることが多いため、元の状態とは異なる組織になる場合もあります。
3. 再生を促進する治療法の存在
最近では、PRP療法（血小板リッチプラズマ療法）や幹細胞療法など、アキレス腱の再生を促進するための治療法も開発されてきています。これにより、従来であれば治癒が難しかった損傷でも、再生力を高めることが可能になってきています。
4. 腱と靭帯の役割の違い
腱は筋肉と骨をつないでおり、筋肉の動きを伝える役割を持っています。一方で靭帯は骨と骨をつないで関節を安定させる役割を持っています。これらの役割の違いにより、アキレス腱のように筋肉の動きに連動する腱は、動きの中で再生を助けるメカニズムが働きやすいと考えられています。
これらの要因が組み合わさることで、アキレス腱は他の靭帯や腱に比べて再生がしやすいとされています。しかし、重度の損傷や断裂がある場合、自然治癒は難しく、手術やリハビリテーションが必要になることも多いです。そのため、適切な治療を受けることが大切です。

[@マナ父]

今日アキレス腱断裂記念日です