第69回 菅(七戸)美弥さんインタビュー『南北戦争を戦った日本人〜幕末の環太平洋移民史』
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- Опубликовано: 13 дек 2024
- 今回は2023年に筑摩書房より出版された『南北戦争を戦った日本人〜幕末の環太平洋移民史』(菅(七戸)美弥・北村新三著)の共著者のお一人である菅(七戸)美弥さんにお話を伺いました。インタビュアーは加藤(磯野)順子さんです。
【著作概要】本書は、アメリカの南北戦争に従軍した日本生まれの二人が誰であったのかを追究し、人々の移動・移住を通じて南北戦争の時代の日本史とアメリカ史をつなぎ、戦争とマイノリティについて、そして環太平洋の移民・移住史について包括的に描いたものである。
従軍史料、アメリカ・センサスの調査票、死亡記録、帰化申請記録、新聞記事等々の検証を通じて、南北戦争に従軍した可能性が高い人物として漂流者・密航者・使節団員からの脱落者を挙げた。また、南北戦争におけるマイノリティをめぐる問題の参照事例として、中国人兵士をはじめとするアジア太平洋系移民兵士の存在に社会史的な視座から光を当てている。
さらに本書では、従来別々に論じられる傾向にあった、幕末に海外にいた日本人について、彼らが遭遇したり、会おうと思っても会えなかったりしたこと、同じ場所で同じ景色を見た時があったことを具体的に検証した。
【ゲスト:菅(七戸)美弥プロフィール】東京学芸大学教授。博士・学術。専門はアメリカ史、移民・移住史、アメリカ・センサス。単著としては『アメリカ・センサスと「人種」をめぐる境界〜個票にみるマイノリティへの調査実態の歴史』(勁草書房、2020年)があり、本書は2021年アメリカ学会中原伸之賞を受賞した。そのほか「トランスナショナルな移住・移動と『移民』送り出しネットワーク〜会津若松・北海道・横浜・カリフォルニア」『遥かなる「ワカマツ・コロニー」 :〜トランスパシフィックな移動と記憶の形成』(彩流社、2019年)、「複数の移住・移動と『家族』からみるアメリカ・センサス〜1860年のサンフランシスコにおける諸史料の検証」(『JICA横浜 海外移住資料館 研究紀要』16号、2022年)等の論文がある。
【インタビュアー:加藤(磯野)順子プロフィール】早稲田大学国際教養学部教員。博士(コロンビア大学・歴史学)。アメリカ労働史・政治史。近著は『はじめて学ぶアメリカの歴史と文化』(ミネルヴァ書房、2023年、第6章担当)、 “Counting Diversity in an Attempt to Achieve Unity: How the Three-Fifths Clause United and Divided Americans” (Japanese Journal of American Studies, 2023), “Slaves and Education: Tennessee as a Slave State Where the Instruction of Slaves was Not Prohibited” (Tennessee Historical Quarterly, 2018).
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