雨上がりの朝、若草山にて、音楽:真砂秀朗

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  • Опубликовано: 10 фев 2025
  • 雨上がりの朝。
    午前4時から朝焼けが始まる。
    雨上がり、夜は肌寒く、風速1m
    この条件で撮影に出なければ、カメラを持つ資格などない。
    そんな朝だった。
    これまでに何度も何度も上った若草山。
    カバンに下着を3枚とトイレットペーパー1ロールを入れて、覚悟して上った。歩き慣れた道なのに遠く感じた。
    撮影ポイントに着いたのは4時30分。
    朝焼けの一番鮮やかな瞬間には間に合わなかった。
    ポンコツのこの体がただただ情けない。
    心底情けない。
    これからも少しずつ衰えていくこの体で撮影が出来るのだろうか。
    何か目標がなければ、心も体も折れてしまう。
    撮影を終えて最初に撮ったカットを再生してみると、息切れして苦しそうな呼吸が録音されていた。
    このカットを撮りながら死ねたならどれだけ楽だったか。
    でも、撮影を続けながら若草山を下山する。
    誰もいない、鹿と私だけ。御蓋山の麓で奈良の朝を迎える。
    奈良の朝は素晴らしい。
    ここでの鹿は、奈良公園で鹿せんべい欲しさに人間と交わる鹿ではなく、野生の神鹿。その仕草は見ていて飽きない。
    祈りの空間であるこの場所が本来の姿を見せるのは朝と夜だけ。
    せめてそれだけは奪わないで欲しい。

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