タビとカザネと大きな木 第2話:最初の挑戦 [おはなしをみる]

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  • Опубликовано: 3 фев 2025
  • 歌タイトル「輝く扉の先へ」
    第2話:最初の挑戦
    不思議な道のり
    木を登り始めたカザネとタビ。幹は広く、滑りやすいかと思いきや、ところどころに自然にできた足場のような突起や蔓があり、登りやすくなっています。
    「思ったより登りやすいね、タビ!」
    カザネが振り返ると、タビも慎重に足場を確かめながら後を追っています。彼の尻尾がピンと立っているのが緊張を物語っていました。
    途中、木の幹にはまた新しい模様が現れ、光が点滅している場所がありました。その光はまるで二人を先へと導くようでした。
    「この模様、何だろう?進むたびに変わっていくみたい。」
    カザネは模様を指でなぞると、微かに温もりを感じました。タビもその光をじっと見つめ、低く「ニャア」と鳴きました。
    小さな試練
    しばらく登ったところで、幹が開けた広場のような空間に出ました。そこは木の中に隠された小さな世界のようで、周囲には不思議な植物や輝く花が生えています。風のような音が耳元をかすめ、どこからか妖精の声が聞こえてきました。
    「ここは木があなたたちを試す場所です。」
    カザネはその声に驚きながらも、緊張した面持ちであたりを見回しました。すると、木の中央に光る花が浮かんでいるのが目に入りました。
    「この花に触れることができれば、次の階層へ進むことができます。ただし、慎重に進んでください。」
    カザネは一歩踏み出しましたが、足元に突然小さな蔓が動き出し、彼女の足を絡め取ろうとしました。
    「えっ!?これ、動いてる!」
    タビも警戒心を強め、背中の毛を逆立てています。カザネは素早く足を引き抜き、タビに向かって叫びました。
    「タビ、花を目指そう!私たちならできる!」
    タビの活躍
    二人は協力して蔓を避けながら進みました。カザネが注意深く道を探る間、タビは先回りして安全な足場を示してくれます。
    「タビ、すごい!その調子!」
    しかし、最後の一歩で、突然大きな蔓が彼らの進路を塞ぎました。カザネが足を止めると、タビが低く唸り声を上げ、鋭い目で蔓を睨みつけます。そして、思い切って蔓に飛びつき、攻撃を仕掛けました。
    「タビ、危ない!」
    カザネは驚きながらもタビの行動に勇気をもらい、素早く蔓を押さえ込むように動きました。
    花に触れる
    タビの活躍のおかげで蔓の動きが止まり、カザネは最後の一歩を踏み出して光る花に手を伸ばしました。指先が花に触れると、空間全体がまばゆい光に包まれました。
    「すごい……暖かい光だ。」
    カザネはその光に包まれながら、不思議な安心感を覚えました。
    次の階層へ
    妖精の声が再び響きます。
    「おめでとうございます。この試練を乗り越えました。次の階層への扉が開かれます。」
    目の前に新たな道が現れました。二人は顔を見合わせ、ほっとしたように笑顔を浮かべました。
    「ありがとう、タビ。一緒だからここまで来られたよ。」
    タビは満足げに「ニャア」と鳴き、カザネの足元に寄り添いました。

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