１−６）検査の準備に関する詳細：病棟看護師（日勤帯の業務の流れ）

１−６）検査の準備に関する詳細
検査準備の目的
検査は、患者さんの病態を把握し、適切な治療を行う上で非常に重要な役割を果たします。検査の準備は、検査がスムーズに行われ、正確な結果が得られるようにするために行われます。
検査準備の具体的な内容
検査の種類や患者さんの状態によって、準備内容が異なりますが、一般的に以下の項目が含まれます。
1. 検査の説明と同意取得
検査の目的と内容: 患者さんに、検査の目的、内容、所要時間、痛みなどについて分かりやすく説明します。
合併症のリスク: 検査に伴うリスクや合併症について説明し、理解を得ます。
同意書の取得: 患者さん本人または代理人から、検査への同意書を取得します。
2. 検査前の準備
絶食: 血液検査や内視鏡検査など、絶食が必要な検査の場合は、事前に絶食時間を指示します。
下剤の服用: 大腸内視鏡検査など、腸管内を綺麗にする必要がある検査の場合は、下剤を服用してもらいます。
薬剤の調整: 検査に影響を与える可能性のある薬剤は、医師の指示のもと調整します。
身体の準備: 検査着に着替えたり、体毛を剃ったりするなどの身体の準備を行います。
3. 検査に必要な物品の準備
検査キット: 採血セット、生検鉗子など、検査に必要な物品を準備します。
記録用紙: 検査結果を記録するための用紙を準備します。
運搬用具: 検査標本を運ぶための容器や、患者さんを移動させるためのストレッチャーなどを準備します。
4. 検査環境の準備
検査室の清掃: 検査室を清潔にし、感染予防対策を行います。
機器の点検: 検査機器の点検を行い、正常に動作することを確認します。
患者さんのプライバシー保護: 患者さんのプライバシーに配慮し、カーテンなどで目隠しを行います。
5. 患者さんの移送
安全確保: 患者さんを移動させる際は、転倒防止に注意し、安全を確保します。
説明: 移動する際、患者さんに何をするのかを説明し、不安を軽減します。
付き添い: 必要に応じて、家族や他のスタッフに付き添ってもらい、安全を確保します。
6. 検査中の観察
患者さんの状態: 検査中の患者さんの脈拍、呼吸、血圧などを観察し、異常があれば医師に報告します。
検査機器の監視: 検査機器の作動状況を監視し、異常があれば対応します。
検査準備における注意点
患者さんの不安を軽減する: 検査に関する不安を軽減するため、優しく丁寧に説明することが大切です。
正確な情報伝達: 医師や他の医療スタッフと連携し、正確な情報を共有します。
安全確保: 患者さんの安全を第一に考え、万全な準備を行います。
感染予防: 感染予防対策を徹底し、院内感染を防ぎます。
検査の種類ごとの準備
検査の種類によって、準備内容が異なります。
血液検査: 絶食、採血部位の消毒など
尿検査: 尿採取容器の準備、清潔な排尿の指導など
レントゲン検査: 金属製のアクセサリーを外してもらう、呼吸を止めさせるタイミングを指示するなど
内視鏡検査: 絶食、下剤の服用、鎮静剤の投与など
超音波検査: 検査部位の皮膚を露出させる、呼吸を止めさせるタイミングを指示するなど
検査の準備は、検査の精度を左右する重要な業務です。 患者さんの状態や検査の種類に合わせて、適切な準備を行うことで、安全かつ正確な検査の実施に貢献できます。
その他
患者への説明資料: 検査内容や注意点などが記載された資料を用意しておくと便利です。
緊急時の対応: 検査中に急変した場合に備え、緊急時の対応マニュアルを整備しておきます。