神の子イエス・キリストについて、バプテスマのヨハネは、「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。」（1:29）と証言た。
また、ヨハネは自分と、もう来つつある約束の「救い主……主メシア」との関係について――。（ルカ2:11）
――「花嫁を迎えるのは花婿だ。花婿の介添え人はそばに立って耳を傾け、花婿の声が聞こえると大いに喜ぶ。だから、わたしは喜びで満たされている。」（3:29-30a）と語った。
この「世の罪を取り除く神の小羊」、「花婿」なる神の子イエス・キリストが、公生涯と呼ばれる、公の宣教活動を開始され、「最初のしるしをガリラヤのカナで行って、その栄光を現された。」時の出来事である。（11）
ヨハネ福音書2章には、「三日目に、ガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいた。 イエスも、その弟子たちも婚礼に招かれた。」（1-2）と記されている。
「三日目に」というのは、主イエス様が、フィリポとナタナエルを弟子としてお召しになって、三日目という意味である。
そして、「ガリラヤのカナ」は、ナタナエルの出身地でもあった。（21:2参照）
そこで開かれた婚礼に、イエスの母マリアがいて、主イエス様と最初の弟子たちも招かれていた。
イスラエルの婚礼について、私たちが旧約聖書と呼ぶ、ヘブライ語聖書には、「宴会が行われた七日間」との記述がある。（士師記14:17）
実際に、2000年前のイスラエルの終末、旧約世界・旧約時代の終わりにおいても、婚礼の祝宴は、同じように、あるいはそれ以上に、親類、友人知人、地域共同体の人々を大勢招き、1週間以上（2週間）も、盛大に祝われていたといわれている。
そのお祝いの席で、...